新年のご挨拶 – 会長理事 河野 洋平
会員の皆様、明けましておめでとうございます。年頭にあたり一言ご挨拶を申し上げます。
金杯で明け、有馬記念そしてホープフルSで暮れた昨年は、世界各地で日本馬が活躍し今や世界の最高水準にあることを示しました。
これまでは毎年、日本のスターホースが海外進出するのを、日本のファンは少し寂しく感じていましたが、日本馬が出走する海外のレースの勝馬投票券が国内各地で発売されることになり、国内の競馬ファンにも定着し、日本馬の海外進出が世界の檜舞台との距離を縮め、日本の競馬界全体のレベルアップに繋がっているように思います。
軽種馬の生産は関係者の創意工夫と運営の努力が実を結んで前進を続けています。
せり市場の売り上げは7年連続して前年を上回り、年間売上額は312億円となりました。しかし未だ市場での売却頭数は全生産頭数の30%前後です。昨年は欧米各地の市場も好況だったと聞いています。
日本も足下を固め、韓国、香港、シンガポールを始め、海外も視野に入れて更に一層、購買者のニーズに応える市場運営を心がけてゆくべきと考えます。
幸いにして国内の勝馬投票券の売れ行きもインターネットの利用者が増え、中央、地方とも前年を上回り、最盛期を臨む状況になりつつあることは、競走馬を供給する生産者にとって何より喜ばしいことであります。
こうした状況のもとで協会としては将来を見据えた計画を立てることが重要です。
本協会の種牡馬事業は種牡馬の世代交代を積極的に行いつつあります。新種牡馬も昨年はマクフィ、クリエイタ―Ⅱを導入し、本年は限られた財源を有効に使うためリース方式を利用して、世界的トップサイアーのウォーフロントの直仔であるザファクターを導入し、協会の皆様にご利用いただくよう準備を整えました。中軸のケープブランコ、ヨハネスブルグ、バゴなどの産駒もせりにおいて好価格で取り引きされております。生産者の皆様のご要望に応えられますよう引き続き努力して参ります。
新しい年も中央、地方の競馬の活性化に貢献できるよう競走馬の生産振興に熱意を持って取り組み、関係団体との密接な連携の上に地域社会と一体となり、軽種馬生産界の発展に資するという公益の役目を果たして参ります。
本年が皆様にとって素晴らしい年になるよう祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。
会長理事