JBBA NEWS
2017年8月号(VOL.535)
最新の第272便は 絵を描く 烏森発牧場行き
吉川 良/よしかわ まこと
私は競馬場へ行くのと同じくらい、美術館へ行くのが好きだ。絵を見ている時間が、私の幸せなのだろう。ガキのころから私は、どうして自分が絵を上手に描く人間に生まれてこなかったのかと嘆いた。誰かに嘆くわけではなく、自分に向けて嘆くのだが、その嘆きは年老いた今も消えていない。生まれ変わったら、なんとしても絵を上手に描く人間に生まれたい。 (中略)「今井寿恵さん」という題の絵も私は描いている。ギャロップダイナがドーヴィル競馬場でのジャック・ル・マロワ賞に挑戦した夏、社台ファームの吉田善哉さん、矢野進調教師、柴崎勇騎手、写真家の今井寿恵さんたちと、ノルマンディホテルに私も宿泊していた。(中略)「ニジンスキーと出会って、馬を撮るようになったのだけど、今の鐘の音が聞こえてきたのも、ニジンスキーが贈ってくれたのかもしれないって思うのね。そんなふうに感じて、ニジンスキーの眼を思いかえしていると、けっこうわたしも幸せだなあと、うれしくなるの」と静かに語っていた今井寿恵さんを描いたのだ。
第77回は「新境地」 第5コーナー ~競馬余話~
有吉 正徳/ありよし まさのり
7月6日に川崎競馬場のダート1600㍍を舞台にして行われた第21回スパーキングレディーカップはアンジュデジール(牝3歳、栗東・昆貢厩舎)が制し、デビュー9戦目で初の重賞タイトルを手にした。この勝利はアンジュデジールの父ディープインパクトにとって、記念すべき「ダート交流重賞初勝利」の1勝となった。初年度産駒が4歳になった2012年に初めてJRAのリーディングサイアーに輝いて以来、毎年200勝以上、獲得賞金50億円以上という成績でトップの座を守り続けている。そんな完璧な種牡馬ディープインパクトにも苦手、弱点はある。それがダート競馬だ。1,413勝のうちダートでの勝ち星は134。1割にも満たない。2017年7月16日現在、ダート戦の通算成績は1,602戦134勝、2着136回。勝率は8.4%、連対率は16.9%にとどまっていると筆者。ディープインパクト産駒の特徴といえば、瞬発力や切れ味など運動神経の高さから来る「軽み」だったが、サトノダイヤモンドやアンジュデジールのように最近では長距離やダート戦をこなす重厚さ、「重み」が加わったような気がすると筆者。
第89回は「皆さんにとって好きな国は? ~夏に思い出す2つの国~」
ホソジュンのウマなりトーク
細江 純子/ほそえ じゅんこ
騎手を引退してからは、年に1回だけ1週間の休みを頂とり、旅行している筆者。今では、積極的に有休をとりいれる厩舎も増え、騎手の調教に対する考え方も変わりつつあり、人によっては海外旅行も可能な状況。年々、時代は変わりつつある。筆者の好きな国は2つ、1つはアイルランド。カラ競馬場やそこでの調教風景、そして厩舎での馬と人との過ごし方を見た時、馬とごく自然に日々の時間を過ごすシンプルさが非常に大事であることに気づかされ、これこそが競馬の伝統国、アイルランドの強さの秘訣だと思ったと筆者。もう1つは語学留学をしたマレーシア。①食べ物が美味しくリーズナブル、②人が優しい、③日本の夏よりも湿度が高くなく、想像よりも暑くない、④多民族国家、⑤なにより競馬場があるということで、とにかく過ごしやすいと筆者のお気に入り。いろいろな民族が交わるということは、いろいろな文化や考え方が共存しているということで、例えば、英語のレッスンでも、1つの課題に対し1つの答えを出すのではなく、それぞれが意見を出し、その各々の考え方について、どう思うのか?と進められ、気づけば何通りもの考え方に触れることが出来る。子供を育てる上でも良い国だと感じたと筆者。
第104回は『馬産地通信、九州へ』 北海道馬産地ファイターズ
村本 浩平/むらもと こうへい
グリーンチャンネルで放送されている「馬産地通信」。その前の「日高支局定期便」時代を含めると、ディレクターのHさんとは7年以上の付き合いとなる。「村本さん、九州に行きませんか?」とオファーが来た。九州1歳市場を軸に、馬産地九州の取材である。実家(北斗市)に近い函館発着でスケジュールを組んでもらった。九州の旅行ガイドに目を通し、鹿児島の名物やグルメをチェック。たっての希望で鹿児島を代表するデザートの「しろくま」を発祥の地である「むじゃき本店」で堪能したと筆者。鹿児島市から鹿屋市へ高速で移動中電話があり、「村本君久しぶり!今はどの辺にいると?」その声は紛れもなく、本田土寿さんだった。(次号に続く)
第104回は『恐怖の夏が来る』 馬ミシュラン
小山内 完友/おさない ひろとも
ジャパンダートダービーに向け「いい勝負になると思うよ」とコメントしていた船橋の佐藤賢二調教師。例年JRA2勝馬の強さを目の当たりにしているだけに、「2014年の2着ハッピースプリントぐらい」と思い、▲の予想に留めたと筆者。そのヒガシウィルウィンは馬なりで3~4番手集団の内に付け、直線でのJRA勢との追い比べでも見劣ることなく、JpnIジャパンダートダービー制覇を飾った。ピンチヒッターの本田正重騎手が、見事期待に応えた。その筆者が恐れていることがある。7月17日から8月18日まで、33日間の間、南関東の開催がない日がなんと2日しかなく、休み1日を挟んで13日連続開催が2度もあるという。専門紙業界も、なんとか恩恵にあずかることが出来ればと思っており、そうなればこの夏、休まず働く甲斐もあるのだが…と筆者。
せり市場成績
セレクトセール サラ1歳・当歳
北海道セレクションセール サラ1歳
八戸市場 サラ1歳
海外ステークスウイナーズ
英ダービー | 英ダービー6着4人気 Capri 先行押切り |
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パリ大賞 | 5人気 Shakeelが1人気Permian(Galileo系,G2 2勝,英調教馬,祖母はMiesqueの全妹)下す |
独ダービー | 4人気 Windstoβ 直線一気 |
サンクルー大賞 | 凱旋門賞馬Zarkava産駒2人気Zarak待望のG1制覇 |
ジュライC | 3人気3歳 Harry Angelが1人気3歳Caravaggio(Scat Daddy, コモンウェルスC勝馬,4着)に借り返しデインヒル(USA)系Air Chief Marshalが2世代目で初G1馬 |
ベルモントダービー | 2歳 G1 勝ち3人気 Oscar Performance逃切り |
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レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)
The First Win JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2017.6.22~7.23)
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JBBA種牡馬エスケンデレヤ(USA)
エスケンデレヤ(USA)産駒 モースピリット メトロポリタンH(GI)優勝
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