新年のご挨拶 – 会長理事 河野 洋平

 会員の皆様、明けましておめでとうございます。年頭にあたり一言ご挨拶を申し上げます。

 令和に元号が変わった昨年も、全国の軽種馬生産者の皆様の努力が実を結び、世界各地で日本馬が活躍し、ドバイ、香港、英国、オーストラリア各国の代表的なGⅠ競走に優勝しました。

 軽種馬の生産は関係者の創意工夫と運営の努力により、全体として前進を続けています。

 せり市場の売り上げは、9年連続して前年を上回り、全国のせり市場での取引馬は2,402頭に達しました。これからも国内にとどまらず、海外も視野に入れて更に一層、購買者のニーズに応える市場運営を心がけてゆくべきと考えます。

 幸いにして国内の勝馬投票券の売れ行きもインターネット投票が好調で、昨年も中央競馬、地方競馬ともに前年を上回り、引き続き上昇を続ける状況にあることは、何より嬉しいことであります。

 こうした状況のもとで協会としては将来を見据えた計画を立てることが重要です。

 本協会の種牡馬事業はここ数年、種牡馬の世代交代を積極的に行うとともに、会員の皆様にさらにご活用いただけるよう、種付料の割引や種付権利を無償贈呈する制度なども設けております。本年から供用する新種牡馬には配合に魅力のあるアニマルキングダム(USA)を導入しております。

 皆様のご要望に応えられるよう続けたこうした努力の一部が実り、昨年はバゴ(FR)産駒のクロノジェネシスが牝馬三冠の秋華賞(GⅠ)に優勝、またケイムホーム(USA)産駒のインティがダートGⅠ競走に優勝するなどの嬉しい成績をおさめることが出来ました。初供用種牡馬のデクラレーションオブウォー(USA)も人気を集め、その後も海外の産駒が次々にGⅠを制し、さらに評価を高めています。これからも皆様のご要望に応えられるよう本事業の活性化に引き続き努力して参ります。

 一昨年の北海道胆振東部地震に続き、昨年も馬産地は、台風15号、台風19号、それに続く集中豪雨という自然災害に見舞われ、被害を被った年でもありました。本協会も復興に向けた支援や労働力の問題などについて関係団体と協力し、取り組んでいく所存であります。

 新しい年も中央、地方の競馬の活性化に貢献できるよう競走馬の生産振興に熱意を持って取り組み、国及び関係団体並びに地域社会とも連携し、軽種馬生産界の発展に資するという公益の役目を果たして参ります。

 新しい年も皆様にとって素晴らしい年になるようお祈りし、新年のご挨拶とさせていただきます。

会長理事
河野洋平