JBBA NEWS

2026年1月号(VOL.636)

新年のご挨拶(公益社団法人日本軽種馬協会 会長理事 河野 洋平)

JBBA事業計画2026年度事業計画

最新の第373便は「アラさん」烏森発牧場行き

吉川 良/よしかわ まこと

 アラキファーム生産のアラホウトクが河内洋騎乗で桜花賞を勝ったのは1988(昭和63)年。1989年のノートに、荒木正博の記録があった。私は勝手に荒木正博をアラさんと呼んでいる。新冠駅に近い酒場「ナイトハウス」で、45歳のアラさんが歌う「北の漁場」を、52歳の私が聞いている。「北の漁場」に、「銭のおもさ」という歌詞が出てくる。「おれ、銭のおもさ、という本を書きたいな」と酔っぱらった私が言うと、やはり酔っぱらっているアラさんが、「銭のかるさのほうがいいべ」と言った。(中略) そんなこと言うと誤解されちゃうかもしらんけど、生きものが好きだから馬の仕事をという言い方には抵抗があるなあ。経済のたたかいっていうのは、おっそろしく、ユルクない。これもまた誤解されるかもしらんけど、馬にびっちりつきあって暮らしていてさ、それはまあ真剣にやらにゃならんだが、真剣だけじゃ身がもたんで、うさ晴らしがなくちゃやってられない。真剣とうさ晴らしの両方が必要だよな。だからよ、なんでそんなに酒をって言われるけど、おれ、真剣に酔っぱらいたいだよ、アハハ」「それでアラホウトクが、そうだ、その通りだって走って桜花賞を勝った」と私が言っている。(略)

第178回は「継承」第5コーナー ~競馬余話~

有吉 正徳/ありよし まさのり

 2025年、日本競馬界最大の出来事はフォーエバーヤング(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)の海外ダート2大GⅠ制覇だ。サウジCとブリーダーズカップ(BC)クラシック。世界最高賞金レースと、米国競馬の頂点を決めるレース。その二つを同一年に制覇するという史上初の快挙を、フォーエバーヤングがやってのけた。サウジCはライバルとのマッチレースになった。フォーエバーヤングの前に立ちはだかったのは香港のロマンチックウォリアーRomantic Warrior(IRE)だ。23年10月の豪コックスプレートから25年1月のジェベルハッタ(アラブ首長国連邦)まで、安田記念などGⅠ7レースを含む8連勝の強豪がデビュー24戦目にして初めてダート戦に挑んできたと筆者。

第13回は『オンリーフォアライフ(GB)』JBBAスタリオンズ名鑑 ~歴史を紡いだ種牡馬たち~

山田 康文/やまだ やすふみ

 日本軽種馬協会が前年のアークティックヴェイル(IRE)、バルビエリ(GB)に続いて、独自に導入したのはライジングフレーム(IRE)と同じサイレーンCyllene(GB)系のオンリーフォアライフ(GB)。英国で2シーズン目の供用を終えたばかりの6歳馬だった。購入価格は85,000ギニー(当時の邦貨で約1億円)。小松一清常務理事と、シンボリ牧場の和田共弘理事が購買を担当したと記録に残っている。オンリーフォアライフ(GB)は英2000ギニー優勝馬だ。2歳9月にアスコット競馬場芝6ハロン戦でデビューして、その初戦で初勝利。2歳競馬を2戦1勝で終えると、3歳シーズンは休み明け2戦目に2000ギニーに出走。ここで早め先頭の積極策から、追い上げてきたアイオニアン(GB)を長い写真判定の末にハナ差退けてクラシックウイナーの仲間入りを果たしていると筆者。

第205回は『AI競馬』北海道馬産地ファイターズ

村本 浩平/むらもと こうへい

 今年のオータムセールの前日、かれこれ20年来の付き合いで、現在は調剤薬局の代表ともなった薬剤師の友人から、「明日、日高のせりに行くのですが、現地で会えますか?」と連絡が来た。ついに彼も馬主になったのか、と感慨深く思いながら話を進めていくと、本人が馬主になったのではなく、薬剤師の先輩が馬主資格を持っているのだという。せりの日にはその友人だけでなく、先輩とも話をさせてもらった。その先輩は自分も良く知る生産者の方と懇意にしているらしく、「一緒に馬を見てもらっているんですよ」とも教えてくれたと筆者。

第205回は『有馬記念と東京大賞典』馬ミシュラン

小山内 完友/おさない ひろとも

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。有馬記念盛り上がりましたね。翌日に行われた東京大賞典も大いに盛り上がりました。盛り上がりましたと書きつつ、当原稿は年末進行真っ盛りの12月上旬に書いているわけですが。東京大賞典が1999年に12月29日に固定されてから、我々競馬場の出入り業者は「有馬記念との間隔」が中央競馬の日割の発表日には必ず話題に上ります。そして2025年の有馬記念は12月28日に行われました。28日の有馬記念というのは、残念ながら我々にとってはあまりいい日程ではありませんと筆者。

協会会議

・2025年度第5回理事会
・2025年度第2回事業運営委員会

せり市場成績

2025年せり市場成績総括 サラ当歳・1歳・2歳総括

海外情報

2025 カルティエ賞(ヨーロッパ競馬年度表彰)
2025 欧5か国 2歳サイアーズランキング(獲得賞金順)
2025 北米 2歳サイアーズランキング(獲得賞金順)

トピックス

・JRA2026年度競馬番組等について
・年次別サラブレッドせり市場成績
・グラフで見るサラブレッドせり市場この25年
・2026年ダートグレード競走の日程 格付けについて
・2026年(1~12月)ダートグレード競走一覧
・JBBAからのお知らせ 2025年生産全国馬名簿がJBBAから発行されました

法律問題Q&A

・軽種馬取引の法律問題Q&A 第5回 【鍋谷博敏弁護士 監修】弁護士 村中 徹

地方競馬ニュース

・2026年(1~12月)南関東地方競馬開催日程
・2026年(1~12月)南関東地方競馬重賞競走の日程(予定)
・2025年11月 地方競馬場の売り上げ
・地方競馬所属別在籍頭数(2025年11月1日現在)

生産関連ランキング

今月号は休載いたします。
2025年の各種最終ランキングは、2026年2月号に掲載予定です

The First Win
 JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2025.11.17 ~ 2025.12.14)

2025できごと

表紙

・第70回京阪杯(GⅢ)勝馬 エーティーマクフィ
・2026JBBA種牡馬紹介
・2026JBBA種牡馬配置表

JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナルコーナー)etc

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