JBBA NEWS
2025年12月号(VOL.635)

最新の第372便は「善哉さん」烏森発牧場行き
吉川 良/よしかわ まこと
9月末、(株)中央競馬ピーアール・センター映像部長の畠山武久から、「先日お電話を差しあげた、サンデーサイレンス導入の話を、鈴木淑子さんの司会で、吉田照哉さんとしていただく件、11月5日に社台ファームにて撮影と決まりました」とFAXがきた。8月中旬に左肩鎖骨骨折の手術、9月初旬に心臓のペースメーカー手術をした私は不安もあったが、声がかかるのはうれしいこと。その仕事を引き受けた。(中略) 11月6日、旅仕事の無事にホッとし、庭の草木を眺めながら、早来のスタリオンで会ったキタサンブラックや、社台ファームで会ったマスカレードボールの母のマスクオフを思いだしているうち、ひょいと、サンデーサイレンスと吉田善哉を語る番組に、私なりのタイトルをつけるとなれば、どんな言葉になるだろうという遊びを思いついた。「夢というのは消えてしまうことが多いけど、慾というのは消えない」とよく吉田善哉は言った。(略)
第177回は「早世」第5コーナー ~競馬余話~
有吉 正徳/ありよし まさのり
ドゥラメンテの遺児が2025年秋に躍動した。第86回菊花賞で優勝したのはエネルジコ(牡3歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)だった。1周目は後方で進み、2周目の向こう正面からスパートを開始。4コーナーを5番手あたりで回るとメンバー中最速の上がり3ハロン35秒0の末脚を繰り出し、2着のエリキングに2馬身差をつけてゴールした。春はダービートライアルの青葉賞を制したが、体調が整わず、無念のダービー断念。夏の新潟記念で復帰して2着になり、そこから菊花賞に挑んだ。ドゥラメンテ産駒が菊花賞を勝つのは、21年のタイトルホルダー、23年のドゥレッツァに続き、3頭目になると筆者。
第12回は『バルビエリ(GB)』JBBAスタリオンズ名鑑 ~歴史を紡いだ種牡馬たち~
山田 康文/やまだ やすふみ
今回紹介するバルビエリ(GB)は、前回紹介したアークティックヴェイル(IRE)とともに日本軽種馬協会が初めて独自予算で購入した馬。来日は僚馬よりもひと足早い1965年(昭和40年)11月と記録されている。当時はヒンドスタン(GB)全盛時代とはいえ、この不世出の名種牡馬も当時すでに19歳。生産界はその数年前からヒンドスタンに代わるサイアーラインを求めていた時代だった。63年にはのちにリーディングサイアーとなるパーソロン(IRE)とネヴァービート(GB)が輸入され、64年にはファリスPharis(FR)直仔の仏ダービー馬フィリュース(FR)とパーシャンガルフPersian Gulf(GB)直仔の愛ダービー馬ザラズーストラ(GB)が、そして65年にはネアルコNearco(ITY)直仔のスピード馬インファチュエイション(GB)と欧州のスプリントレースで活躍していたラティフィケイション(GB)が日本の地を踏んでおり、種牡馬としての成否はともかく当時の生産界がスピードを追い求めていたことがわかると筆者。
第204回は『ザ・ロイヤルファミリー』北海道馬産地ファイターズ
村本 浩平/むらもと こうへい
日曜の午後9時になると、どこかそわそわしてくる。作家の早見和真さんが競馬を題材に、2019年に刊行した「ザ・ロイヤルファミリー」。秘書である栗栖栄治の視点を通して、秘書として仕えた山王耕造やその家族との関わりや、「ロイヤル」という冠名が付けられた競走馬たちの活躍が書かれている。2019年には山本周五郎賞とJRA賞馬事文化賞を受賞。2023年からはTBS系のドラマ枠である「日曜劇場」の撮影が開始されており、2025年の10月12日から放送が始まった。実はドラマ収録の前には、知人の紹介でセレクトセールに来場していた早見さんに会う機会があった。また、その知人を通して連絡があったドラマの制作スタッフからは、「こんな景色の牧場はありますか?」といった、ロケ地に関しての相談を受けていたと筆者。
第204回は『ザ・ロイヤルファミリー』馬ミシュラン
小山内 完友/おさない ひろとも
10月12日から「ザ・ロイヤルファミリー」の放送が始まった。本稿執筆時点で7話まで放送されているが、日本中央競馬会の全面協力のもと、多くの競馬関係者、競馬関係団体、企業を巻き込み、ある種“祭り”のようになっていた。放送が始まり今はひと段落して落ち着いた感じだ。原作は早見和真さんが書かれた小説で、2019年度のJRA賞馬事文化賞と第33回山本周五郎賞を受賞している。馬事文化賞を受賞した時に原作を読んでしまったので、話の筋はネタバレしないようにしているが、ドラマが始まってからは毎週楽しく観ている。といっても、筆者の場合日曜日の21時~はだいたい競馬場か会社かグリーンチャンネル終わりに一杯飲んで帰ってくる感じなので、なかなか放送時間までには戻れず、その日の帰宅後か、翌朝の通勤時に配信で観ることがほとんどだと筆者。
協会会議
・2025年度 第2回JBBA/JRA生産等に関する協議会
・2025年度 地方競馬と生産に関する協議会
トピックス
・公益社団法人日本軽種馬協会 創立70周年記念式典を開催
・訃報 山内正孝副会長理事ご逝去
・2025年 軽種馬後継者研修報告
・第26回獣医師生涯研修のご案内
・JRAからのお知らせ JRA生産者賞 2025年度からの変更点(2点)のご案内
法律問題Q&A
・軽種馬取引の法律問題Q&A 第4回 弁護士 村中 徹
海外ステークスウイナーズ
| BCクラシック | フォーエバーヤング、ライバルSierra Leone・Fiercenessを退けて昨年の雪辱!日本生産・調教馬として史上初のBCクラシック制覇を達成! |
|---|---|
| BCターフ | 平地障害二刀流Ethical Diamondが驚愕の差し切り、欧州障害界のマエストロWillie Mullins師がBC競走初制覇! |
| BCジュベナイルターフ | Gstaadが中団からの差し切り勝ち、オブライエン調教師は4年連続・通算8勝目の制覇、カラヴァッジオ産駒Stark Contrastは2着惜敗 |
| BC その他11レース勝馬紹介 |
海外セール成績
タタソールズ・オクトーバー1歳セール・ブック1(セレクトセッション)
生産対策関連
・2025年度JBBA/JRA生産等に関する協議会 協議結果の概要
地方競馬ニュース
・2025年10月 地方競馬場の売り上げ
・2026年 地方競馬開催日程(1月~3月)
生産関連ランキング
・2025年11月各種ランキング
From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター
レポート(日高案内所・千葉案内所(連絡センター))
The First Win
JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2025.10.18 ~ 2025.11.16)
総索引 2025 JBBA NEWS 総索引
表紙
・アメリカンファラオ(USA)産駒第30回武蔵野S(GⅢ)ルクソールカフェ(USA)
・JBBA新種牡馬アメリカンファラオ(USA)、タガノビューティー紹介
・2026JBBA種牡馬配置表
JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナルコーナー)etc
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