JBBA NEWS
2025年11月号(VOL.634)

最新の第371便は「アイヤー、アイヤー」烏森発牧場行き
吉川 良/よしかわ まこと
百年祭といえば、京都競馬場も今年が開設100周年記念だなあと思いながら、歌い始めた島津亜矢の、泣くのをこらえていそうな眼に、私も泣きそうになってしまった。島津亜矢には島津亜矢にしか分からない、師匠星野哲郎との時間があるのだろうな。「風雪ながれ旅」の詞に、「アイヤー、アイヤー、つがる、はちのへ、おおみなと」が1番、「おたる、はこだて、とまこまい」が2番、「るもい、たきかわ、わっかない」が3番に出てくる。(中略) 思い返してみると、私の「風雪ながれ旅」を支えてくれたもののひとつに、競馬があるなあ、と私は思った。何処でどんな仕事をしていても、人生がつまらないとか、悲しいとか、空しいとか思わなかったのは、競馬が好きで、いつも競馬が人生の道づれになってくれていたからかもしれない。そんな私が、苫小牧での仕事を終え、室蘭へ向かう途中の列車の窓から見える牧場の景色は、私にとって夢のかたちだった。(略)
第176回は「古代王」第5コーナー ~競馬余話~
有吉 正徳/ありよし まさのり
大物種牡馬の来日が決まった。日本軽種馬協会は2025年10月10日、種牡馬アメリカンファラオAmerican Pharoah(USA)(13歳)を26年の1シーズン、北海道・静内種馬場で供用すると発表した。アメリカンファラオは15年にケンタッキーダービー、プリークネスS、ベルモントSの制覇を達成した史上12頭目の米三冠馬である。5月第1週から6月第1週までの短期間に3レースを戦う米三冠戦線は日程的にとても厳しい。三冠馬は1978年のアファームドを最後に36年間も誕生していなかった。この間、サンデーサイレンス(USA)、ウォーエンブレム(USA)、カリフォルニアクローム(USA)など日本に種牡馬としてやって来た名馬たちがケンタッキーダービー、プリークネスSの二冠に輝いたものの最後のベルモントSで涙をのんできたと筆者。
第11回は『アークティックヴェイル(IRE)』JBBAスタリオンズ名鑑 ~歴史を紡いだ種牡馬たち~
山田 康文/やまだ やすふみ
購買価格が2,000万円(2,500万円という記述もある)と記録されているアークティックヴェイル(IRE)は愛セントレジャーの勝ち馬だ。1959年(昭和34年)生まれのこの馬は2~6歳時に愛英仏で通算31戦5勝。2歳時に英国のニューマーケット競馬場8ハロン戦で初勝利を記録すると、3歳時には愛国カラ競馬場で行われる愛セントレジャー(芝14ハロン)に優勝。4歳時にはアスコット競馬場の16ハロン戦サニングヒル・パークヒルステークスに勝ったほかドンカスターカップ(ドンカスター競馬場・芝18ハロン)2着、チェスターカップ(チェスター競馬場・芝17ハロン)2着、イボアハンデ(ヨーク競馬場・芝14ハロン)2着。5歳時にはオーモンドステークス(チェスター競馬場・芝14ハロン)を、6歳時にもヘイドックパークステークス(ヘイドック競馬場・芝16ハロン)を勝利するなど名うてのステイヤーとして活躍したと筆者。
第203回は『今年のビギナーズセミナー』北海道馬産地ファイターズ
村本 浩平/むらもと こうへい
今年もJRA北海道シリーズにおいて、函館競馬場と札幌競馬場でビギナーズセミナーの講師をさせていただいた。それを知っている牧場関係者や知り合いの馬主は、セミナーのブース前にいる自分を見かける度に、「俺も受けていいかな?」と冷やかしに来るのだが、「馬主バッジを付けている方(もしくは競走馬産業に精通している方)は、セミナーの参加をお断りします」と週末ごとにコントのようなやり取りを繰り広げてきた。ビギナーズセミナーは無観客での開催となった2020年の2月から中止となったものの、有観客での開催が始まってからは、各競馬場で行われるようになり、函館競馬場では2022年の7月から再開されていると筆者。
第203回は『ダート三冠2年目』馬ミシュラン
小山内 完友/おさない ひろとも
10月8日、3歳ダート三冠の最終戦、第27回ジャパンダートクラシックが大井競馬場2000mで行われた。レースは不来方賞の勝ち馬ナルカミが、好スタートから後続を寄せ付けない走りでそのまま逃げ切り。JpnⅠ初制覇を飾った。ナルカミに騎乗した戸崎圭太騎手は「ゲートを出たら、自ずと行けると思っていたので、その作戦をとりました。まだ揉まれる競馬をしたことがなかったので、砂をかぶることなどは極力避けたいと思っていました。」とレース後語っていたが、逃げ先行有利な馬場がこの馬の気性からくる戦法とぴったりハマった印象だ。一方、史上初のダート三冠馬(といってもまだ2年目ではあるが)を狙った二冠馬ナチュラルライズは好位4番手を進み、勝負どころではナルカミを射程圏に収めたが、終いの伸びがひと息で3馬身差の2着に敗れたと筆者。
協会会議
・2025年度第3回 4回理事会
・2025年度JBBA/JRA第1回生産等に関する協議会
トピックス
・第14回地方競馬主催者軽種馬生産地現地検討会が行われる
・JBBAからのお知らせ 競走馬生産振興事業・軽種馬経営高度化指導研修事業
豪州の馬遺伝学の第一人者によるサラブレッドの遺伝学に関する講習会
・JBBAからのお知らせ 軽種馬経営高度化指導研修事業 牧草・土壌分析のご案内
・JRAからのお知らせ JRA生産者賞 2025年度からの変更点(2点)のご案内
法律問題Q&A
・軽種馬取引の法律問題Q&A 第3回 弁護士 村中 徹
せり市場成績
・北海道オータムセール サラ1歳
・ノーザンファームミックスセール サラ当歳、繁殖牝馬
・ジェイエス繁殖馬セール
海外ステークスウイナーズ
| アイリッシュチャンピオンS | 残り2Fで見せた一瞬の脚!「すべてを持ち合わせた馬」Delacroixが貫録のレースでGⅠ・2勝目! |
|---|---|
| 凱旋門賞 | 壮絶な叩き合いの末、DaryzがMinnie Haukを下し戴冠、Sea The Stars産駒として初の凱旋門賞制覇 |
| 英チャンピオンS | キングジョージ覇者CalandaganがOmbudsman・Delacroixとの三強対決を制し、昨年2着の雪辱果たす |
| クイーン・エリザベスⅡS | 強豪マイラー激突のQEⅡS、伏兵Cicero's Giftが制し、名伯楽・故バリー・ヒルズ師に捧ぐ衝撃の戴冠 |
海外セール成績
キーンランド・セプテンバー・1歳セール
種牡馬事業
・STALLION NEWS ARCHIVE(スタリオンニュース・アーカイヴ)
地方競馬ニュース
・2025年9月 地方競馬場の売り上げ
生産関連ランキング
・2025年10月各種ランキング
From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター
レポート(日高案内所・胆振案内所(連絡センター))
The First Win
JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2025.9.20 ~ 2025.10.17)
表紙
・JBBA新種牡馬アメリカンファラオ(USA)
・アメリカンファラオ(USA)紹介
・アメリカンファラオ(USA)5代血統表
・2026JBBA種牡馬配置表
カラーグラビア
・JBBA新種牡馬紹介 タガノビューティー
・JBBAからのお知らせ 産駒誕生後支払の支払期限が変わります!
JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナルコーナー)etc
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