JBBA NEWS
2025年1月号(VOL.624)
新年のご挨拶(公益社団法人日本軽種馬協会 会長理事 河野 洋平)
JBBA事業計画2025年度事業計画
最新の第361便は「どこか行くの?」烏森発牧場行き
吉川 良/よしかわ まこと
2年前、かみさんが難病に襲われた。病名は、顕徴鏡的多発血管炎。原因不明で難病指定を受けた。手術は無理。ステロイド治療しかない。50ミリ近いステロイド投薬の副作用か、精神障害を発生。精神科の隔離入院により認知症に。退院したけれど要介護3の状況。難病で介護施設利用も困難。おれがガンバルしかないと私は覚悟し、その後、入退院のくりかえしと老々介護の苦戦の日日。私も2年半前に心臓と胃ガンの手術をした身。介護中、自分が先に、という不安を持ちながらの苦戦。(中略) ハーツクライが有馬記念で、無敵のディープインパクトを負かしてから、何年が過ぎたのかなあ。あの日、どうした流れか、中山競馬場から東京駅までの車の、うしろにハーツクライの橋口弘次郎調教師と歌謡子夫人がいて、助手席におれがいたんだよなあ、となつかしい。川崎駅で9時44分発の南武線の各駅停車、立川行き。運よく座れた。尻手、矢向、鹿島田と停車する。その度、駅名を心の中で言ってみて、うれしくなる。どうしてうれしくなるのだろう。電車に乗るというあたりまえのことが、介護の日日のあいだ、ほとんど無かった。電車に乗って何処かへ行くことが、こんなに幸せなことなのか。(略)
第166回は「好敵手」第5コーナー ~競馬余話~
有吉 正徳/ありよし まさのり
2024年11月24日に行われた第44回ジャパンカップは1番人気のドウデュース(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)が優勝した。手綱を取った武豊騎手は、スペシャルウィーク(1999年)、ディープインパクト(06年)、ローズキングダム(10年)、キタサンブラック(16年)に続く8年ぶり5度目のジャパンカップ制覇となった。ジャパンカップ5勝は4勝で並んでいたクリストフ・ルメール騎手に1差をつける単独の歴代トップになった。前半の1200メートル通過が1分14秒5というスローペースだったのに対し、後半の1200メートルは1分11秒0。前半と後半でがらりと変わった展開に、うまく対応できたかどうかが勝負の明暗を分けた。オーギュストロダンAuguste Rodin(IRE)、フランス調教馬ゴリアットGoliath(GER)という欧州のトップクラスも、このペースの急激な変化に、ついていけなかったと筆者。
●新連載
第1回は『オーブリオン(FR)』JBBAスタリオンズ名鑑 ~歴史を紡いだ種牡馬たち~
山田 康文/やまだ やすふみ
この度、縁あって日本軽種馬協会が海外から導入した種牡馬の歴史をたどる機会をいただきました。この場を借りて関係者の皆様方に感謝申し上げます。全国軽種馬生産者団体の長である日本軽種馬協会は、その前身である「社団法人サラブレッド協会」「軽種馬生産農業協同組合」の時代から、国内競走馬の資源確保、改良増殖、そして健全な競馬の発展を目的に、時代の流行に左右されることなく優秀な血脈を国内外から導入し続けています。中でも、海外から輸入された同協会のスタリオンラインナップは、日本産馬のいわば基礎。語り継がれる名馬たちの血統表の中で、今現在も絶えることなく、存在感を示しています。この連載では、そうした歴史を時代背景とともに振り返っていきたいと思いますと筆者。
第193回は『研修会からの研修会 PARTⅡ』北海道馬産地ファイターズ
村本 浩平/むらもと こうへい
「担い手経営管理研修」の当日、事前の打ち合わせを含めた集合時間は15時ぐらいだったにもかかわらず、緊張もあってか、それよりも1時間半ほど早く会場に到着してしまった。もちろん、会場には誰もいることがなく、そそくさと出直しを図ったわけだが、予定時間に再び会場へ戻ると、そこにはいかにも研修会ぽいレイアウトの机やいすが配置されていて、それを見た瞬間に「やれんのか俺?」という気持ちにもなった。ただ、打ち合わせにおける、株式会社ノードネットワークスの浅川和基代表の発表が素晴らしく、それを見た上でシナリオを練り直してくれた、馬栄養飼養管理アドバイザーの朝井洋氏からのプランニングも非常に的確であり、話を聞いていく中で、「この講習会って、かなり盛り上がりそうじゃね?」との気持ちになっていったと筆者。
第193回は『1cm』馬ミシュラン
小山内 完友/おさない ひろとも
12月1日から始まる大井開催より、本馬場の砂厚が10cmから9cmに、1cm薄くされた。競馬場によると「馬場の排水性の向上と馬の負担軽減」がその理由。現在の砂は2023年のJBC開催の前に入れ替えられたもので、オーストラリア・アルバニー産の硅砂(けいしゃ)。いわゆる「白い砂」として競馬ファンにはお馴染みだが、石英(二酸化ケイ素)を主成分とする砂である。これまで使われていた青森県六ケ所村の砂は資源の減少により採取が困難になり、その後に導入された青森県つがる市の砂や洗浄砂はシルト化(砂の粒子が細かくなり粘土質になること)しやすいため、砂の入れ替えが検討されていたと筆者。
協会会議
・2024年度臨時総会
・2024年度第6回理事会
・2024年度第1回事業運営委員会
せり市場成績
2024年せり市場成績総括 サラ当歳・1歳・2歳総括
海外情報
2024 | カルティエ賞(ヨーロッパ競馬年度表彰) |
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2024 | 欧5か国 2歳サイアーズランキング(獲得賞金順) |
2024 | 北米 2歳サイアーズランキング(獲得賞金順) |
海外ステークスウイナーズ
香港スプリント | 香港スプリント界の新星Ka Ying Rising(NZ)、8連勝で初G1制覇!最後まで追い詰めたサトノレーヴ(JPN)は僅差3着 |
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香港マイル | 1番人気Voyage Bubble(AUS)が好位から抜けだして完勝!ソウルラッシュ(JPN)は大外から末脚伸ばして2着 |
香港カップ | Romantic Warrior(IRE)が貫録勝ちで3連覇達成!日本のクラシックホース2騎は2、3着 |
トピックス
・JRA2025年度競馬番組等について
・年次別サラブレッドせり市場成績
・グラフで見るサラブレッドせり市場この25年
・2025年ダートグレード競走の日程 格付けについて
・2025年(1~12月)ダートグレード競走一覧
地方競馬ニュース
・2025年(1~12月)南関東地方競馬開催日程
・2025年(1~12月)南関東地方競馬重賞競走の日程(予定)
・2024年11月 地方競馬場の売り上げ
・地方競馬所属別在籍頭数(2024年11月1日現在)
生産関連ランキング
今月号は休載いたします。
2024年の各種最終ランキングは、2025年2月号に掲載予定です
The First Win
JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2024.11.18 ~ 2024.12.11)
2024できごと
表紙
・新種牡馬ステラヴェローチェ
・ステラヴェローチェ紹介
・カラヴァッジオ(USA)産駒ポータフォーチュナ紹介
・2025JBBA種牡馬配置表
JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナルコーナー)etc
※ JBBA NEWSのほかに、全国馬名簿、軽種馬統計などの定期刊行物のご注文もできます。