JBBA NEWS

2021年9月号(VOL.584)

最新の第321便は 五輪の夏烏森発牧場行き

吉川 良/よしかわ まこと

 家で、テレビで、オリンピックを見ている。2021年、コロナ禍の夏で、スタンドに客はいない。アスリートたちは、からっぽの客席を見て、どんな気持ちになるだろう。私は25メートルぐらいは泳げるけれども、50メートルとなるとキツい。ましてや泳ぎの競争なんてしたことがない。競泳のシーンを見ながら、凄いなと感じながら、でもオレ、競馬が好きで、17歳ぐらいから84歳の今まで、ずうっと見ているのだ、と誰かに言ってる。頭の中をヒカルイマイが走る。1971年のダービー馬だ。どうして水泳の試合を見ながら、ヒカルイマイが自分のなかを走るのか分からない。(中略)男子マラソンでキプチョゲ選手が札幌の北海道大学の構内を走っている。もうすぐ、42.195キロのゴールだ。独走になったキプチョゲの強さも美しいし、大学の構内の景色も美しい。キプチョゲが勝つと、オリンピック連覇だなあ、凄いなあと思いながら、頭の中で私は、家からバス停へ歩き、バスに乗ってJR鎌倉駅へと行き、そこで横須賀線に乗って武蔵小杉まで行き、そこでかなりの距離を歩いて南武線の立川行きに乗り、府中本町駅で下車する自分も見ている。改札口を出て、富士山が見える長い通路を歩いて競馬場に着き、まるで故郷を眺めるように、馬場とスタンドのひろがりを眺める。(略)

第138回は「日々の歩みがキャリアに ~アドバイザーとしても~」
ホソジュンのウマなりトーク

細江 純子/ほそえ じゅんこ

 競馬に限らず、様々な分野で声をかけて頂く機会は増え、新たな番組への参加によって、はじめてとなる方々との共演も増え、その刺激に楽しさも感じていると筆者。毎週土曜深夜放送の競馬番組「うまんChu」では8人前後の芸人さん方に混じってのトークで、受けや返しの巧さ、間を大事としたリズム感、言葉の選択に、毎回勉強になると筆者。競輪番組でお逢いした元競輪選手の鈴木誠さんの「若い子で強い選手は、いくらでもいる。でも早く勝ちたい、早くトップに君臨したい、早く有名になりたいとだけ思っている人は長く続かない。力が拮抗する上のクラスに入った時の大事なところで誰も助けてくれないから」という言葉は、まさに人としての在り方に通じていて、心の奥底にズシリと響いたと筆者。そして私自身の中でも驚きなのですが、1つ新たなことが動き始めており、何かの企画やコンペにおける制作の際のアドバイザーとしての仕事が役割になりつつあると筆者。

第126回は「第11位」 第5コーナー ~競馬余話~

有吉 正徳/ありよし まさのり

 8月8日、東京オリンピックの最終日に函館競馬場では第26回エルムSが行われた。優勝したのはハーツクライを父に持つスワーヴアラミス(牡6歳、栗東・須貝尚介厩舎)で、この勝利によって、中央競馬におけるハーツクライ産駒の勝利数は1,258となり、歴代11位のヒンドスタン(GB)と並んだ。翌週の8月14日には札幌競馬の第7レースでコーストラインが1番人気に応え、通算勝利数を1,259に伸ばし、単独の歴代11位へ。産駒のJRA勝利数歴代ベスト10の種牡馬はそうそうたるメンバーだ。①サンデーサイレンス(USA)2,749勝②*ディープインパクト2,449勝③*キングカメハメハ2,036勝④ノーザンテースト(CAN)1,757勝⑤ブライアンズタイム(USA)1,711勝⑥フジキセキ1,527勝⑦*クロフネ(USA)1,453勝⑧サクラバクシンオー1,435勝⑨ライジングフレーム(IRE)1,379勝⑩パーソロン(IRE)1,272勝(数字は8月9日現在、*は産駒が現役で残る種牡馬)。ハーツクライ種牡馬引退の報はあっという間に競馬界に広がった。リスグラシュー、ジャスタウェイ、ワンアンドオンリーなどGⅠ馬10頭の父となった実績を惜しむ気持ちは直後に行われたセレクトセールに反映された。出場した1歳19頭のうち18頭が落札され、落札総額は11億3,900万円に達した。最終世代となる当歳は3頭が出場し、2億円、2億8,000万円、2億円という高値を呼んだ。年内にはパーソロンを捉え、産駒のJRA勝利数で種牡馬歴代10位になるのは確実だろうと筆者。

第153回は『日本で最も新しい競馬場 PARTⅠ』北海道馬産地ファイターズ

村本 浩平/むらもと こうへい

 末広がりの数字が揃った8月8日。日高道の日高門別ICを降りてから車で2分、セブンイレブン日高門別インター店からでも徒歩2分という、非常に利便性のいい立地に、日本で最も新しい競馬場が開場した。U字型の全長200メートルのコースで行われているのは、ばん馬競技大会。いわゆる「草ばん馬」である。「第1回ポニーばん馬大会」が開催された見事な草ばん馬専用の競馬場は、高さの違う2つの障害を有し、後半の障害は優に1メートルを超え、5頭のポニーが優に走れるほどの幅員も取られている。砂圧もこれまで見てきた草ばん馬専用の競馬場よりもかなり深い。大会に向けて整備してきただけでも、相当の労力がかかったに違いない。それをやり遂げたのが、今大会の実行委員会委員長である福島一治さんで、日高町にある(有)クローバーファームの代表も務める福島さんは、言わばサラブレッドと草ばん馬の「二刀流ホースマン」でもあると筆者。多くの人に周知すべき大会だったのかもしれないが、叶わなかったことは、草ばん馬の魅力を伝えたいと思っている、一人のマスコミとしても悔しい思いがしたと筆者。(次号に続く)

第153回は『東京オリンピック2020』馬ミシュラン

小山内 完友/おさない ひろとも

 7月23日、1年遅れで東京オリンピックが開催された。結局、世界的なコロナウイルスの感染拡大により、2013年に招致が決定した時に思い描いていたような形にはならなかった。我々にしてもまた然りで、英語版を発行して外貨を獲得しよう!とか盛り上がっていたのだが、結局首都高が1,000円上乗せになった影響で輸送に時間が掛かったくらいで、良い事があったといえば、出馬が3日前確定になったことくらいだった。個人的にはオリンピックは好きなので、競技を楽しみにしていたのだが、当たり前だが自国開催だと業務時間と完全に被っていて、ほとんど見ることが出来なかった。グリーンチャンネルで馬術を放送するということもあり、馬場馬術、障害馬術、総合馬術とじっくり見ることが出来た。びっくりしたのがドイツの馬。ダレラ、ベラローズ、ショータイム。いずれも調べたら実績ある馬のようだが、どんな調教を積めばあんな演技が出来るのかまるで想像もつかなかったと筆者。総合馬術の戸本一真選手とヴィンシーの総合馬術個人4位入賞も素晴らしかった。バロン西こと西竹一選手以来、89年ぶりのメダルとはならなかったが、4位は快挙であると筆者。今年のマイルグランプリ競走は6億6,037万4,700円で前年比80.6%であった。マイルグランプリ当日の、1日の総売上も前年比83.7%であった。ラグビーワールドカップの頃も10%弱のマイナスになった日もあった。競馬も含め様々なスポーツイベントを渡り歩く「浮動票」は概ねそれぐらいと踏んでいたが、やはりオリンピックは格が違ったのかもしれないと筆者。

せり市場成績

・北海道サマーセール サラ1歳

海外ステークスウイナーズ

サセックスS 2人気 Alcohol Free 前走ファルマスS3着の雪辱果たしG13勝目
ホイットニーS 1人気 Knicks Go 先行圧勝 G14勝目
独オークス 5月デビュー2人気 Palmas 圧勝、今季独ダービー馬出す Isfahan産駒2着で Lord of England 系1-2着

海外情報

2020-21 AUS 主な2・3歳 G1勝馬
2020-21 AUS/NZ サイアーズランキング(賞金順, 8月1日~7月31日)

海外セール成績

アルカナ・オーガスト1歳セール

トピックス

・生産育成技術者研修 2021年牧場説明会のお知らせ
・2021年 第43期生産育成技術者研修 進捗状況
・2021 JPNサラブレッドランキング(1月1日~8月8日)発表される

種牡馬事業

・2021年JBBA サラブレッド種牡馬種付頭数
・STALLION NEWS ARCHIVE(スタリオンニュース・アーカイヴ)

地方競馬ニュース

・第21回JBC実施要綱
・Road to JBC
・2021年7月 地方競馬場の売り上げ
・地方競馬所属別在籍頭数/サラ系統(2021年7月1日現在)
・地方競馬開催日程 2021年【10月~12月】

生産関連ランキング

・2021年8月各種ランキング
・注目の2021ファーストクロップサイアーズランキングも掲載!

From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター

レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)

The First Win
 JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2021.7.18 ~ 2021.8.17)

カラーグラビア

・JBIS オンラインビッド
・JBIS for Tablet

表紙

・第56回テレビ西日本賞北九州記念(GⅢ)優勝 ヨカヨカ
・スクワートルスクワート(USA)産駒 ヨカヨカ紹介
・live.jbis.or.jp 北海道市場セプテンバーセール中継
・北海道市場セプテンバーセール

JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナルコーナー)etc

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