JBBA NEWS

吉川 良/よしかわ まこと

　第86回ダービーは浜中俊騎乗の12番人気、単勝9,310円のロジャーバローズが勝った。私は地下での、勝利騎手の共同記者会見場にいて、「３年前に亡くなったおじいちゃんに、今日の日を見せたかった」とそれまで笑顔だったのに、突然のように祖父のことを言って泣きだした浜中騎手を見ていて、ロジャーバローズが先頭でゴールポストを通過したシーンがよみがえり、ああ、今年も、生きていて、ダービーの日の競馬場にいて幸せだな、と自分に言った。その２日後の夕方、「今さ、喫茶店に座って新聞をひろげたら、リョウさんの写真が出てきたんでびっくりした」とエポワスおじさんがケイタイをかけてきた。(中略)「おれね、誕生日にね、リョウさんに来てほしいと思ったのは、競馬に関係ない、別のことなんだ。かなりショックなことがあって、それを聞いてほしくなったわけ。おれ、若いときから、仕事がちゃんと出来れば、あとは自分の意見をストレートに言っていいのだと思ってきたの。どんな地位にいる人にたいしても、それは間違いだと思えば、違うんじゃないですかと言うし、若い職人たちにも、仕事でも人のつきあいでも、手を抜くなよって言ってきた。それがね、最近、島田ってひと、グチばっかり言ってるって言われてるらしいんだ。」（略）

有吉 正徳/ありよし まさのり

　競走馬の飼料添加物から禁止薬物のテオブロミンが見つかった事件で、競馬界に衝撃が走った2019年６月15日、阪神競馬場で快記録が達成された。第６レースの３歳未勝利戦（芝2400メートル）で13頭立ての５番人気に支持されたメロディーレーン（牝、栗東・森田直行厩舎）はルーキーの岩田望来騎手を背に、前を行くライバルたちを次から次へとかわし、最後の直線では独走。２着のダンディズムに９馬身もの差をつけて１着でゴールした。この快勝によって、競馬史に刻まれたのは「ＪＲＡ史上最少体重優勝馬」という記録だった。　メロディーレーンは、2019年３月２日に小倉競馬場で３歳未勝利戦に出走した時の体重が330キロで、「史上最少体重出走馬」という記録を持っていた。ＪＲＡが馬体重を発表するようになった1964年以降、Ｇ１級のレースを勝った馬でもっとも小さかったのは1971年のオークスで優勝したカネヒムロ（牝３歳）で当日の体重は384キロだった。重賞の優勝馬では1983年にニュージーランドトロフィー４歳Ｓ（当時）を制したアップセッター（牡３歳）の380キロという記録がある。
　小さな馬メロディーレーンは父オルフェーヴル、母メーヴェ（GB）という血統を持つ。2011年に３冠を制したオルフェーヴルは国内で走った17戦で体重は440～466キロだからオルフェーヴルの父ステイゴールドからの隔世遺伝だろう。国内外を合わせ50戦もしたステイゴールドだが、最低体重は408キロという小兵だった。数少なくなってきたステイゴールド産駒だが、今年は活躍が目立つ。ステイゴールドの小さな体の中にあった無尽蔵のエネルギーは死後４年たっても燃え続けていると筆者。

細江 純子／ほそえ じゅんこ

　最近、目を覆いたくなるような事件や事故が多く、胸が痛くなると筆者。ここ数年母親となってからは、子供が関係する報道には特に過敏になってしまうと筆者。子供を持つようになり、日本と海外の教育に対する大人たちの考え方があまりにも違い、日本には窮屈さがあると気付いたと筆者。リラックスした環境や状態の提供度合いと、その重要性の認識度に違いがあるように思える。例えばお菓子。日本の学校では、お菓子はほぼ禁止。しかし英会話スクールでは、「お母さん、必ずスナック菓子を１つ持たせてください」と言われる。その理由は、スナックタイムこそが１番子供たちがリラックスできて、会話も弾みだすからだと。同じものでも大人の捉え方１つで魔法の道具にもなれば、いけない物にもなる。　
　栗東トレセンには今、多くのウォーキングマシーンが取り入れられているが、正にこれが、人間の捉え方と使い方次第では、プラスにもマイナスにもなってしまうように思えると筆者。

村本 浩平/むらもと こうへい

　新ひだか町の地域おこし協力隊で、「馬力本願プロジェクト」を運営している糸井郁美さんから「ひだかうまキッズ探検隊」の年間スケジュールが送られて来た。企画内容を見て驚かされた。第３回の「生産牧場ってどんなところ」では、マツリダゴッホ、スマートファルコンといったＧ１馬を送り出した岡田スタッドを訪問。しかも講師は、代表の岡田牧雄氏。即座に、「牧雄さんのお話にも興味がありますが、他も物凄い企画ばかりですね！」とのMessageを糸井さんへと返すと、「全部の探検が村本さんにとって面白い内容になっています！笑っ」と記事で取り上げてくれることを、待ち望んでいるかのようなMessageを返してくれた。糸井さんが新ひだか町地域おこし協力隊として着任したのは2016年の11月。それまでは、札幌でスイミングクラブやパソコンのインストラクターなどの仕事をしてきた。札幌競馬場の乗馬センターで行われている「初心者乗馬クラス」に参加し、一気に乗馬の魅力に引き込まれた。普段、乗馬で跨がっていた馬が誘導馬のロングキングダム。ロングキングダムとの出会いや突然の別れを含め、馬に携わる仕事に舵を切ることになった。（次号に続く）

小山内 完友/おさない ひろとも

　５～６月と言えば競馬の世界はダービーの季節。筆者にとっては実に8年ぶりの日本ダービー観戦だった。今年の日本ダービーは浜中俊騎手が乗る12番人気のロジャーバローズが勝ち、ダミアン・レーン騎手に乗り替わった１番人気のサートゥルナーリアは、スタートの出遅れが響き４着に敗れた。「テン乗りでのダービー制覇」は1954年のゴールデンウエーブ以来65年ぶりの快挙となる可能性もあったが、やはりダービーは甘くはなかった。一方、本業の東京ダービー。東京ダービーと言えば「大井の七不思議」だが、残念ながら的場文男騎手は５月21日に落馬、負傷し、今年は騎乗することが出来なかった。筆者にも今年は中継の解説が入り、大学生以来続く「東京ダービー連続観戦記録」が途切れた。中継は悪い方に勘が働きまくったと筆者。◎は羽田盃で36.9秒の驚異的な上がりで勝ったミューチャリー。○にここ一連で安定した成績を残しているウィンターフェル。そして▲には京浜盃で鼻出血を発症し出走停止明けとなるヒカリオーソ。いずれにせよ平均かスローになって、徐々に位置取りを上げたミューチャリーが直線で弾けるはず。そう読んでミューチャリー軸に相手流しの３連単で挑んだ。ただ、参考レースの解説でも「もしミューチャリーが負けるとしたら、雲取賞のようなパターン」と言ったのだが、言葉は言霊ともいい、口に出せばそれが本当になる。スタートして３～４ハロン目でドンとペースが落ち、後方11番手から徐々に位置取りを上げたミューチャリーは、勝ち馬と同じ上がり最速タイで走ったが3着、前を捕えきれなかった。しかも▲◎○の印で決まったのに、外してしまうという不覚となったと筆者。

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・2019(令和元)年度 地方競馬と生産に関する協議会
・ＪＲＡからのお知らせ　今年も『軽種馬生産地関連研修』がスタート
・ＢＯＫＵＪＯＢ２０１９メインフェア

・STALLION NEWS ARCHIVE(スタリオンニュース・アーカイヴ)

・2019年５月・地方競馬場の売り上げ
・2019年ダービーシリーズ開催成績
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・2019年６月各種ランキング
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レポート（日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター）

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