JBBA NEWS

2019年1月号(VOL.552)

新年のご挨拶(公益社団法人日本軽種馬協会 会長理事 河野 洋平)

JBBA事業計画2019年度事業計画

最新の第289便は 黙々の日曜日 烏森発牧場行き

吉川 良/よしかわ まこと

 ウインズ横浜へ行くのには、先ず住宅地から190段の石段をおりる途中の、めったに人のいない子守り神社に賽銭を入れて鈴を鳴らし、「なんとか馬券に幸運を」と手を合わせてバス停へ行き、コマワリくんと呼ばれる小さなバスでJR鎌倉駅へと向かう。(中略)
 深井さんの奥さんの通夜の祭場で、顔が合っておどろいたのは、ウインズ横浜に近い居酒屋での知りあいで、深井さんの弟の雄三さんだったのだ。「五十歳になった教え子の同窓会に呼ばれて」と言う深井さんと横浜まで一緒なので、鎌倉駅で電車に乗った。そうか、深井さんは昔、私立高校の英語教師で、亡くなった奥さんも女子高の国語教師だったと、あらためて私は思った。「オツウの話がありましたよね」「ありました。まだ持ち歩いてます」そう言って深井さんは財布を出し、1枚の馬券をつまんで私に渡した。2014年10月18日の府中牝馬Sの、オツウの100円の単勝馬券だ。私はオツウの話を思い出した。雄三さんが2014年8月3日の札幌のクイーンSのオツウの100円の単勝馬券を持って、藤沢市の病院にリンパ腫で入院した義姉、深井さんの奥さんを見舞った。義姉の本名は深井和子だが、通称は「おつうさん」だった。(略)

第94回は「CM」 第5コーナー ~競馬余話~

有吉 正徳/ありよし まさのり

 2018年のジャパンカップに向けて、テレビで流されたJRAのCMは、なかなか面白かった。スタート直前の輪乗りが行われているスターティングゲートの目の前で土屋太鳳が突然叫び出す。「私、すごいことに気づきました。この1番と3番、あと6と7。お父さんがおんなじなんです」。すると高畑充希が「ほんとだ。兄弟だ」と返す。続いて松坂桃李が「さらにすごいことに気づいたんだけど……。ここにもそのお父さんの名前、書いてある」。「母の父」と高畑。その後も何度かのやりとりがあり、最後は「名馬の子孫が走っている」というキャッチコピーでCMは締めくくられる。「いいところに気づいたね」と登場人物たちに声をかけてやりたかったと筆者。第70回阪神ジュベナイルフィリーズは、血統に興味を持ち始めたファンに教えたくなる見どころがいっぱい詰まったレースになった。CMが予言していたようにダイワメジャーの産駒が4頭出走した。また、クロノジェネシスとビーチサンバの2頭はともに1990年生まれの牝馬ラスティックベル(USA)を礎にする同じ牝系に属する。ビーチサンバがラスティックベルの孫、クロノジェネシスがひ孫にあたった。サラブレッドの世界では名馬ほど色々なところで血統書に顔を出し、次世代にも影響を及ぼす。JRAのCMはきわめて基本的な競馬の常識を面白おかしく伝えていた。そして阪神ジュベナイルフィリーズはCMを現実にしてみせたと筆者。

第106回は 変化を感じた2018年 ~変化を生かして繋がる2019年に~
ホソジュンのウマなりトーク

細江 純子/ほそえ じゅんこ

 明けましておめでとうございます。2019年がスタート。年号も新たとなる今年は、どのような年となるのでしょうね?そして翌年にはオリンピックも開催。それに伴い、街中を走るタクシーもボックスタイプが徐々に割合を増し、風景からも時代の移り変わりを感じ取れる年となりそうですねと筆者。昨年を振り返ると、人生が180度転換するような大きな変化や決断を自分自身選択はしなかったが、将来に向けての方向性を踏まえた上での歩みや、仕事においても初めてチャレンジさせてもらうことが多く、やはり変化をもらったように思えると筆者。読んだ本の中でも、徳間書店から出版された乙川優三郎の「ロゴスの市」は、今、私自身も言葉を発する仕事にたずさわっており、いろいろな意味で胸に響く一冊だったと筆者。2019年は2018年の変化を大切にしながら、それを良き方向へと繋げる1年にしたいと感じている筆者。

第121回は『リアル「馬産地ファイターズ」の夕べ』北海道馬産地ファイターズ

村本 浩平/むらもと こうへい

 12月4日に静内のエクリプスホテルで開催された、北海道日本ハムファイターズの松本剛選手、そしてファイターズOBで、現在は帝京長岡高校の外部コーチを務める芝草宇宙氏のトークイベントを見に行ってきた筆者。このイベントは北海道日本ハムファイターズの新ひだか後援会主催で、会長である折手牧場の折手裕一さんとは、古くからの知り合いというだけでなく、同じファイターズファン(そして競輪ファン)という共通項もあると筆者。芝草氏には、以前とある媒体の取材で話を聞かせてもらった際、競馬好きということを教えていただいた。折手さんと交流が深まったのも競馬が深く関係しており、この2人は「馬産地」と「ファイターズ」を繋ぐ、またとない人材となっていると筆者。このコラムは「馬産地→ファイターズ」だが、いつかは「ファイターズ→馬産地」として、選手が馬産地に足を運んでもらえるような状況が作れるように、執筆共々頑張っていきたいと筆者。

第121回は『カレンダーの季節』馬ミシュラン

小山内 完友/おさない ひろとも

 さて質問です。みなさんの周りにカレンダーは何部飾ってありますか?筆者も毎年数十本のカレンダーを頂き、同僚と交換したり、知り合いにあげたりして、自宅には一応自社カレンダーを貼っていると筆者。馬のカレンダーは必ず誰が撮った写真かを確認する。大体知り合いだったりすることが多く、この時期、現場で会ったら写真の話題になる。筆者の場合は会社所属のカメラマン、いわゆる「社カメ」なので、基本自社カレンダーのみであるから平和なものだ。同業他社のカメラマン同士で、和気藹々、写真談義をする筆者である。競馬のカレンダーに大事な要素は当然馬の写真だろう。レースだったり、牧場だったり、あるいはオフショットであったり。それに加え、我々マスコミが発行するカレンダーは、開催日程の掲載が必要なファクターとなる。売り上げを左右するのは、なんと言っても表紙。今年は比較的早い時期にアーモンドアイで決まっていたが、ジャパンカップでインパクトのある勝ち方をしてくれて、カレンダー担当デスクは正直ホッとしていることだろう。実際「写真で選んだ」というお客さんは多い。競馬カレンダーの主役はやっぱり馬だと筆者。

協会会議

・2018年度第7回理事会
・2018年度第1回軽種馬生産育成総合対策事業運営委員会

せり市場成績

2018年せり市場成績総括 サラ当歳・1歳・2歳総括

海外情報

2018 カルティエ賞(ヨーロッパ競馬年度表彰)
2018 欧5か国 2歳サイアーズランキング(獲得賞金順)
2018 米加 2歳サイアーズランキング(獲得賞金順)

トピックス

・JRA2019年度競馬番組等について
・年次別サラブレッドせり市場成績
・グラフで見るサラブレッドせり市場この25年
・2019年(1~12月)ダートグレード競走一覧

地方競馬ニュース

2018年11月・地方競馬場の売り上げ
2019年度南関東地方競馬開催日程
2019年度南関東地方競馬重賞競走の日程(予定)

生産関連ランキング

今月号は休載いたします。
2018年の各種最終ランキングは、2019年2月号に掲載予定。

The First Win
 JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2018.11.14 ~ 12.7)

2018できごと

表紙

・第38回ジャパンカップ(G1)優勝 アーモンドアイ
・JBBA新種牡馬デクラレーションオブウォー(USA)紹介
・2019年JBBAサラブレッド種牡馬配置表

JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナルコーナー)etc

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