JBBA NEWS
2018年5月号(VOL.544)
最新の第281便は マグニさん 烏森発牧場行き
吉川 良/よしかわ まこと
友だちと酒をのみながら、にぎやかにさくらの花を見あげるのも人生の幸せだが、ひとりで静かにさくらの花の下にいるのも幸せである。私が暮らす住宅地に小さな公園があり、5本のさくらが花を咲かすと、まさしくさくらの園になって明るい。よく晴れた日の午前、郵便ポストへ行った帰りに、誰もいない公園の藤棚の下のベンチに腰かけ、さくらの園をひとり占めした。うーん、今年もさくらを見た、とじいさんは思い、今年のさくらはどちらも咲くのが早くて、あと数日の桜花賞の、阪神のさくらは散ってしまうのかな、と思ったりする。藤棚を見あげた。まだ、花はない。ふと、藤の木を意識し、葉を見つめるうち、木藤という騎手、木藤隆行が乗って桜花賞を勝ったのはエルプス。そう頭がはたらき、ひょっこりと吉田牧場のおばあちゃんが浮かんだ。(中略)1984(昭和59)年のころ、よく私は吉田牧場の母家のテレビで、ミツさんと競馬中継を見ていた。ミツさんが身をのりだし、「がんばれ、それっ!」と声をあげる馬が、べつに吉田牧場の生産馬でもないので不思議。質問をして、ミツさんが応援しているのは、マグニテュード産駒だと知った。マグニテュードは北海道白老の胆振軽種馬農協の種馬場にいて、吉田重雄さんはそこと深い関係がある。それでミツさんは、マグニテュードをマグニさんと呼び、その産駒の活躍を祈っていたのだった。エルプスが桜花賞を勝った年の夏、「マグニさんの娘、やりました」とか言って、吉田牧場でミツさんと握手したのは忘れられない。(略)
第86回は「早熟」 第5コーナー ~競馬余話~
有吉 正徳/ありよし まさのり
旧聞に属するが、日本時間の4月1日、海の向こうとこちら側で2頭の4歳馬が明暗を分けた。昨年の日本ダービー優勝馬レイデオロ(牡4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)はアラブ首長国連邦ドバイのメイダン競馬場で行われたドバイシーマクラシック(GⅠ、芝2410㍍)に出走し、4着に終わった。レイデオロがドバイで敗れた数時間後、阪神競馬場ではスワーヴリチャード(牡4歳、栗東・庄野靖志厩舎)が大阪杯を制し、初のGⅠタイトルを手にした。昨年のダービーではレイデオロの後塵を拝し、4分の3馬身差の2着に終わった。
ダービー2着馬はその悔しさをバネにするかのように頑張る。1990年以降のダービー馬とダービー2着馬の成績を調べると、その傾向は明らかだ。ダービーの後にGⅠレースを勝ったダービー馬はトウカイテイオー、ナリタブライアン、スペシャルウィーク、ジャングルポケット、ディープインパクト、メイショウサムソン、ウオッカ、オルフェーヴル、エイシンフラッシュの9頭なのに対し、ダービー2着馬はメジロライアン、レオダーバン、ライスシャワー、ビワハヤヒデ、ダンスインザダーク、ジェニュイン、シルクジャスティス、ナリタトップロード、エアシャカール、ダンツフレーム、シンボリクリスエス(USA)、ゼンノロブロイ、ハーツクライ、アサクサキングス、ローズキングダム、フェノーメノ、エピファネイア、サトノダイヤモンド、そしてスワーヴリチャードと19頭を数える。勝利数もダービー馬の25勝に対し、31勝とダービー2着馬の方が上回る。3歳5月の時点の1着と2着の差は成長度の差だと思っていると筆者。
第98回は「人は経験をしてこそ気づけるものがある」
ホソジュンのウマなりトーク
細江 純子/ほそえ じゅんこ
毎週末、関西から関東に通う新幹線の中での楽しみが、「気がつけば騎手の女房」でお馴染みの吉永みち子さんが小冊子の中で掲載をされている、毎月1人の人物にスポットをあてて、その人の半生を紹介するエッセーを読むことだと筆者。多彩なジャンルに加え、年齢を重ねた人物が多く、その生き様や道のりを理解するには、様々な視点や感性が要求され、切り口や文の構成はもちろんのこと、その深さに、いつも書き手として凄いなぁ~と、吉永みち子さんを尊敬していると筆者。
ある一口馬主クラブの雑誌で、ブランクから騎手復帰した御神本訓史騎手との対談の依頼が舞い込んだので、思い切って吉永みち子さん風にしてみようと挑戦した筆者。御神本騎手の生い立ちから今に至るまでをまとめる際、想像しなければならない時代背景や、それにともなって環境が作り出す人々の心理状況、そして1人の人間が何を考え、どう向き合ってきたのか?それを私自身が感情移入しすぎないように冷静な目で捉えることができているのか?などなど、考えなければならないことの多さと、組み立てに、頭がパンク状態になった筆者。人は経験をしてこそ気づけるものがあるということを今回の経験から学んだと筆者は言う。
第114回は『脚本家求む!』北海道馬産地ファイターズ
村本 浩平/むらもと こうへい
2月中旬、JRA職員の川島利一郎氏から、「様似町にて、町内で生まれた函館大経にまつわる講演を行うことになりました。当日は競馬評論家の田島芳郎氏もお招きして、昨今の新史料から判明した地元との関わりや、語られていなかった功績についてもお話しする予定です。当日のご都合がよろしければ、ご取材いただければ幸いです」とのメメールが届いた。この日の会場には約100人の聴講者が集まった。講演の最後には、聴講者からの質問コーナーが設けられていたが、その際、函館大経の子孫に当たる方からも、2人の発表を裏付けるような話も出てくるなど、更に函館大経に関する研究や、新たな事実確認への広がりを感じさせた。ふと脳裏をよぎったのは、「函館大経の話は、いいドラマになるなあ」との思いだった。このドラマの脚本を書ける方が、読者の中にいらっしゃったら、川島氏や田島氏と歴史的背景を再度調べ直したり、様似町や函館市、七飯町でのフィールドワークをしていただいた上で、新たな史実もまとめあげていただけると、素晴らしいドラマが作れると思うのですが…。自分がやろうかなと筆者。
第113回は『祝!浦和JBC開催!』馬ミシュラン
小山内 完友/おさない ひろとも
この中間最大の出来事は、浦和競馬でJBCが開催されることが決まったというニュースだと筆者。JBCの開催地は我々の間でも毎年最大の関心事で、浦和競馬がJBC開催に向け準備していたことは知ってはいたが、次の次か、あるいは次の次の次ぐらいだろうと思っていたのだが。競馬場関係者が「悲願の」という割には、あっさりと決まった感じがした。
詳しくは最終的な実施計画が出てからになるが、JBCクラシックは2000m、JBCスプリントとJBCレディスクラシックが1400mで行われることになる。まず気になるのはフルゲート。今回該当するのはJBCクラシックの2000mだが、向正面の幅員を外側に約1m広げ16.5mとし、フルゲートを12頭に増やす予定だという。
不安があるのは観客エリアだ。現在建築中の新2号スタンドは651席で来年の7月に完成する予定だが、既存の3号スタンドを合わせても、収容人数はそう多くはない。3万人が来場した場合、券売機の数も含め、あの敷地とスタンドで捌ききれるかどうか、不安があると筆者。
クリアしなければならないと予想される課題は、挙げればキリがないのだが、それをどう克服するのか楽しみでもある。我々的にも浦和で行われるJBCには大いに期待しているし、必ず成功するものと信じていると筆者。
せり市場成績
九州トレーニングセール サラ2歳
海外情報
2018 | 北米 供用種牡馬 TOP33(種付料順) |
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2018 | 北米 初供用種牡馬 TOP18(種付料順) |
2018 | ヨーロッパ 供用種牡馬 TOP33(種付料順) |
2018 | ヨーロッパ 初供用種牡馬 TOP17(種付料順) |
2017 | 北米供用種牡馬 初産駒・初種付牝馬 売却価格 TOP10(せり平均価格順) |
2017 | ヨーロッパ供用種牡馬 初産駒・初種付牝馬売却価格 TOP10(せり平均価格順) |
2017 | 北米供用種牡馬 1-2-3 シーズンサイアーズランキング(賞金順) |
2017 | ヨーロッパ供用種牡馬 1-2-3 シーズンサイアーズランキング(賞金順) |
2018年供用予定種牡馬一覧
2018年に全国で供用が予定されている種牡馬269頭を一挙掲載!
トピックス
平成30年度通常総会を終えて (公社)日本軽種馬協会副会長・常務理事 益満宏行
JBBA2018年(第40期)生産育成技術者研修開講
中央競馬と地方競馬 交流競走の実績について(2017年)JRA番組企画室
2018年JRAブリーズアップセール
競馬学校入試説明会の開催〜未来のジョッキーを目指せ!~
日本装削蹄協会 2019年度装蹄師認定講習会受講生募集
海外流通促進
シンガポールで日本産馬プロモーション
海外競馬で活躍中の日本産馬(市場取引馬)
種牡馬事業
STALLION NEWS ARCHIVE(スタリオンニュース・アーカイヴ)
地方競馬ニュース
2018年3月・地方競馬場の売り上げ
ダービーシリーズ2018 実施概要
生産関連ランキング
2018年4月各種ランキング
From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター
レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)
The First Win
JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2018.3.24 ~ 2018.4.17)
JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナルコーナー)etc
表紙
第78回皐月賞(GⅠ)優勝馬エポガドーロ
エポカドーロ BMSはJBBA種牡馬フォーティナイナー(USA)
live.jbis.or.jp 北海道トレーニングセール生中継
2018年 北海道トレーニングセールポスター
カラーグラビア
JBBA種牡馬マクフィ(GB)初年度産駒特集
JBBA種牡馬クリエイターⅡ(USA)初年度産駒特集
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