JBBA NEWS

2017年9月号(VOL.536)

最新の第273便は 風の子になった菜七子 烏森発牧場行き

吉川 良/よしかわ まこと

「オダです。お久しぶりです。ほんとうにお久しぶりです」と2017年7月29日の夜、電話がかかってきた。オダさんとはずいぶん会っていないが、年賀状のやりとりは続いていた。「相変わらず、競馬が唯一の道楽です。それで相変わらず、週末は銀座へ通ってます。能のない人ねえ、ほかに何か見つけないのって、かみさんにバカにされているのも相変わらずです」そう言って笑い声を聞かせたオダさんは、江東区門前仲町に住んでいる。「今日も銀座で馬券をやっていたんですが、新潟10Rの古町特別、ストーミーシーの単勝を取りました。2番人気で440円で、買ったのは1,000円ですから、べつだん、特別な話にもなりませんが、その単勝を買ったのにはワケがあって、それはヨシカワリョウさんにしか通じないワケだと思って、それでどうしても電話をしたくなってしまったんです」(中略)新潟12R3歳上500万下、ダート1,200㍍、15頭立て。ウインズ銀座3階にいた男たちから、「岩田と内田に返してもらおう」というような人気馬に頼む声が、いくつか聞こえてきた。4コーナーを過ぎ、先頭集団の人気馬でキマリといった直線での流れを、13番人気グランアラミスが外から襲い、さらに大外から11番人気コパノディールが襲い、12番人気のネコビッチも奮戦し、勝ったのはコパノディール。藤田菜七子の騎乗だった。(略)

第78回は「オグリ」 第5コーナー ~競馬余話~

有吉 正徳/ありよし まさのり

 新潟競馬場の名物コース、芝の直線1000㍍を使って行われる第17回アイビスサマーダッシュは7月30日にあり、単勝8番人気のラインミーティア(牡7歳、美浦・水野貴広厩舎)が優勝した。7歳馬がデビュー36戦目で重賞レース初制覇を果たした。重賞レースへの出走は2013年3月のファルコンS以来4年4か月ぶり2度目のことだった。ラインミーティアの体の中に、あのオグリキャップの血が流れていることを知ったのはレースから数日たった後だったと筆者。オグリキャップは競馬ファンを増やしたことでハイセイコーと並ぶ日本競馬最大の功労馬。今では当たり前になった、ぬいぐるみになった競走馬の第1号でもある。種牡馬としては失敗に終わったオグリキャップだが、中央重賞2着の実績がある2頭のうちの1頭のアラマサキャップ(母ユウコ)がラインミーティアの母になるアラマサフェアリーへと血をつないだのだと筆者。

第90回は「イスの位置は横?縦? ~ 相手の気持ちと想像力の大切さ ~」
ホソジュンのウマなりトーク

細江 純子/ほそえ じゅんこ

 最近、駅のホームのイスが、線路に対して平行方向から、垂直方向へと向きを換えていると筆者。イスから立ち上がり歩きだした数秒後に躓いて線路へと転落するケースが多いことが分かったからで、もっと早く気づき、想像できていたら、接触や転落を回避でき、命を落とさずにすんだケースも多くあったのでは?と筆者。こうしたほんのちょっとの違いが、大きな違いに…の一例で、駅の改札で泣く幼児を上手にあやした女子中学生の話では、「まず、なぜ泣いているのか?聞くの。その時は否定も肯定もせず。うん、うんと聞くの。それで少し落ち着くの。その後は、好きなオモチャとか、食べ物の話をして、家に帰ったら、それが待っているよと伝えると、気持ちがだんだんと家に向いていくでしょ」と。何よりも大事なことは、理由を探り、相手に寄り添う気持ちになって対処方法を選択するということで、これはまさに馬乗りにも共通すると筆者。

第105回は『馬産地通信、九州へ PartⅡ』 北海道馬産地ファイターズ

村本 浩平/むらもと こうへい

 鹿屋市内までアクセルを踏み続け、急ぎ向った居酒屋には約束通りに本田さんと、翌日せりの進行を務める競馬キャスターの浅野靖典さん、本間忍調教師、九州軽種馬協会の職員達が待っていて、その中には本田さんのご子息で、現在は日本軽種馬協会九州種馬場に勤務する本田博代壽(ほんだはやと)さんもいた。博代壽さんが九州の馬産について語っていたのは、後継者不足と生産者の高齢化という、日高とも共通する問題だった。確かに九州全体の生産頭数は伸び悩んでいる。2016年に九州管内で誕生したサラブレッドの頭数は47頭。その約3割が九州1歳市場に上場してきたとも言えるが、そう考えたとしてもあまりにも分母が小さい。馬産地通信の取材に応じてくれたある生産者の前向きな言葉に、沈鬱な気持ちが少しだけ晴れたと筆者。(次号に続く)

第105回は『夏の大反省会』 馬ミシュラン

小山内 完友/おさない ひろとも

 今年の7月23日~8月4日、ホリデー1日を挟んで8月6日~8月18日の13日連続出馬×2は調べた限り前例のない厳しい日程であったと筆者。健康診断で引っ掛かって剣道の稽古を休んでいて、体力が落ちていたこともあるが、「47歳の現実」を思い知った夏でもあったと。高校の同級生とSNSにアップされた集合写真で「再会」したが若かりし頃のイメージが微塵もなく、兎にも角にも「現実」と向きあった夏でもあったと筆者。南関東の売り上げは絶好調だが、船橋の日曜開催は振るわなかった。日曜開催は大井や川崎もチャレンジしているが、それなりの売り上げを得るのに苦戦しており、その点が「宿題」として残ってしまったと筆者。

せり市場成績

北海道サマーセール サラ1歳

海外情報

2016-17 AUS/NZ サイアーズランキング 総合・2歳・ブルードメア
2016-17 AUS主な活躍馬 マクフィ(GB)産駒3歳牝馬がAUS、NZ でオークス制覇

海外ステークスウイナーズ

キングジョージ 英・愛オークス馬 Enable1人気に応え父子3代制覇
ホイットニーS オッズオン1人気4牡 Gun Runner(ドバイワールドC Arrogate の2着)G1 3勝目
ハスケル招待S 6人気 Girvin(KYダービー 13 着) 父に初の G1 勝ち贈る
独オークス 2人気 Lacazar 5月初勝ちから4連勝で戴冠、父・母の父とも独ダービー馬

海外セール成績

アルカナ・オーガスト1歳セール

トピックス

2018年度(第40期)生産育成技術者研修生募集案内
2017年生産地懇談会総括
BOKUJOB「夏休み牧場で働こう体験会」レポート

種牡馬事業

2017年JBBAサラブレッド種牡馬種付頭数

海外流通促進

海外競馬で活躍中の日本産馬(市場取引馬)

地方競馬ニュース

第17回JBC実施要綱決まる
Road to JBC
2017年7月・地方競馬場の売り上げ
地方競馬所属別在籍頭数/サラ系統(2017年7月1日現在)
地方競馬開催日程 平成29年【10月~12月】

生産関連ランキング

2017年8月各種ランキング
注目の2017年ファーストクロップサイアーズランキング掲載

From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター

レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)

The First Win JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2017.7.24 ~ 8.18)

カラーグラビア

Road to JBC
大井競馬場施設案内
JBIS for Tablet

表紙

ダリア賞(OP)優勝馬 タイセイプライド
JBBA種牡馬ヨハネスブルグ(USA)産駒 タイセイプライド
北海道オータムセール生中継 live.jbis.or.jp
北海道市場オータムセール

JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナル) etc

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