JBBA NEWS

2017年6月号(VOL.533)

第270便『平塚ろうば会』 烏森発牧場行き

吉川 良/よしかわ まこと

2009(平成21)年6月下旬から9月初旬まで、北海道新冠郡のビッグレッドファーム明和で暮らした。ビッグレッドファームを営む岡田繁幸さんの好意で私が住んだ住宅は、廃校になった明和小学校の跡地に残る教員用住宅である。朝起きると、歩いて500歩ほど、種牡馬厩舎へマイネルラヴやタイムパラドックスやステイゴールドに挨拶をしに行く。晴れた日、種牡馬たちは放牧地にいる昼すぎ、種牡馬厩舎に近い池のほとりのベンチに男が3人いて、「こんにちわ」、声をかけた。(中略)「うちの親分(シゲさん)やツネ先生が、ヨシカワマコトの八十歳の祝いをしようって話がまとまって、すきやきパーティをやろうって。5月1日、どうでしょうか」とツボウチくんが電話してきた。4月28日、金曜日の夜のこと、ツネさんがケイタイをかけてきて、「蛯名正義騎手は好きですよね」と言うのだ。「エビショウをダービージョッキーにしたい会の会長です。会長しかいない会だけど」そう私が返事をすると、「いやいや、ちょっと、考えることがあって」とツネさんは電話を切った。(略)

第75回は「魔術」 第5コーナー ~競馬余話~

有吉 正徳/ありよし まさのり

4月30日、京都競馬場でキタサンブラックが天皇賞・春を制してから、およそ2時間たったころ、香港・シャティン競馬場で快挙が達成された。日本から遠征したネオリアリズム(牡6歳、美浦・堀宣行厩舎)がクイーンエリザベス2世C(GI/芝2000㍍)で優勝し、GI初制覇を海外で飾った。ネオリアリズムの3歳年上の半兄リアルインパクトもオーストラリアのローズヒルガーデンズ競馬場で行われたジョージライダーS(GI/芝1500㍍)で優勝しており、日本調教の兄弟馬がともに海外でGIを制した史上初めてのケースになった。2011年以降の日本調教馬の優勝18勝のうち「日本調教馬=外国人騎手」の組み合わせが13勝だと筆者。M・デムーロ騎手とルメール騎手が通年免許を取得した15年以降、17年5月のヴィクトリアマイルまで平地のJRAGIレースは52レースが行われ、「日本調教馬=M・デムーロ騎手」が最多の9勝、「日本調教馬=ルメール騎手」が5勝で続き、3番目が「日本調教馬=武豊騎手」という結果で、日本の騎手のために現状は良くない、と危惧していると筆者。

第87回は「他ジャンルとの交流から気づくこと~視点の高さと日々の歩みに脱帽~」
ホソジュンのウマなりトーク

細江 純子/ほそえ じゅんこ

ここ最近、仕事で様々なジャンルの方と逢う機会が増え、新たな発見や刺激もあり、非常に学ぶことが多いと筆者。フジテレビ「アウト×デラックス」で共演したマツコ・デラックスさん、ナイナイの矢部さん、南海キャンディーズの山ちゃんのお三方からも大いに学んだと筆者。出来上がりの放送を見て1番の驚いたのはマツコさんのテクニックで、まさに構成を考え、編集ありきで端的に言葉を選択、しかも、会話がストレートに視聴者へ伝わりやすい配慮さえされていたことに気づき、一線級で活躍している方々の視点の高さや日々の営みでの努力に2度刺激を受けました。テレビの出演は、競馬中継=生放送が多く、大人数での収録の機会はあまり無かったので、今回の経験は新鮮で、気づかされることが多く、今後、この経験を競馬中継にも生かしていきたいと筆者。

第102回は『オフ会』 北海道馬産地ファイターズ

村本 浩平/むらもと こうへい

16のクラブ法人に出資を行い、出資している現役馬の数は優に200頭を超えるという、一口馬主界の人気ブロガー「ぐりぐり君」の札幌のオフ会で人生初のオフ会体験をした筆者。参加者から、「よりによって、ゲストは村本かよ!」と言われるのではと不安もあったと筆者。自分のテーブルに座ったオフ会の参加者は非常にフレンドリーで、馬産地や生産にまつわる色々なことを質問してくれただけでなく、「TVで見ているよりも噛まないんですね」と有り難いやら、悲しくなるやらの言葉もかけていただいた。「馬産地」というエリアで仕事をしている以上、どうしても視点はそちらを向きがちで、馬産地から正しい情報やそこで働いているホースマンたちの声を届けるという意味では間違っていないのだが、その分、競馬ファンや読者が求めている情報とズレが生じてしまっているのではないかと感じることもあると筆者。そのズレを全て取っ払ってくれるのがオフ会で、ファンの方と実際に顔を合わせながら、色々と話し合えるのは楽しいだけでなく、本当の言葉が聞けると筆者。

第102回は『南関クラシックに異変アリ?』 馬ミシュラン

小山内 完友/おさない ひろとも

5月10日。南関東牡馬クラシック第一冠の羽田盃が行われ、JRAから転入初戦となる1番人気のキャプテンキングが優勝した。転入初戦で羽田盃を制したのは2002年のプリンシパルリバー(道営→大井)以来2頭目。JRAからの転入初戦は初となるが、クラシックでは昨年の東京ダービー馬バルダッサーレの例があり、いずれもJRA2勝馬である。転入初戦の馬がクラシックを制すること自体は、不思議でもないので、特に異変ということもない。羽田盃の6日前の5月4日には、3歳の東京湾カップが船橋競馬で組まれていた。東京湾カップの出走投票日時点で、東京湾カップ14頭に対し、羽田盃の想定はなんと7頭!しかも、東京湾カップのボーダーが番組賞金800万円に対し、その時点で羽田盃のボーダーは300万円を切っていた。これはまさに珍事である。東京ダービーはフルゲート16頭中、9頭(羽田盃1~5着馬、クラシックTR1着馬、東京湾カップ1~2着馬、東京ダービーTR1着馬)が優先出走で枠が埋まる。その時点では権利獲得が5/7となり、東京ダービーTRの1/14(その時点での出走予定馬)に比べ、明らかにお得であった。そして東京湾カップで権利獲得を狙った人気馬が敗れ、色々な意味で波乱となった。何より、クラシックの羽田盃は本来目標であるべきなのに、と思うのだがと筆者。

せり市場成績

北海道トレーニングセール サラ2歳
千葉サラブレッド・セール 2歳トレーニングセール サラ2歳

海外ステークスウイナーズ

英2000 ギニープールデッセデプーランガネー賞 欧2牡チャンピオン1人気 Churchill 今季初戦飾る、父産駒3勝目Linamix後継 Rajsaman 初産駒からG1馬1人気4牡 Cloth of Stars(パリ大賞 G1 3着)G3,G2,G1と今季3戦全勝
英1000 ギニー Galileo × デインヒル系4人気 Winter が同厩1人気Rhododendron抑える,’16 Minding に続き父産駒2勝目
プールデッセデプーリッシュロッキンジS Gulch系 Tamayuz(母は Galileoの従姉)2頭目のG1勝馬3歳時仏マイル G1馬1人気 Ribchester(英2000ギニー3着)逃切り
ケンタッキーダービー 1人気 Always Dreaming 早め先頭から押切る, 父・父の父 (いずれも2着) の雪辱成る
プリークネスS デビュー4戦目6人気 Cloud Computing ゴール際捉える
ケンタッキーオークス 4人気 Abel Tasman 一捲り

海外情報

2017 米/加 リーディングサイアー(総合 賞金順)
2017 英 リーディングサイアー(総合 賞金順)
2017 仏 リーディングサイアー(総合 賞金順)

トピックス

2017 生産関連統計 2017種牡馬種付料階層別頭数
日本装削蹄協会 平成30年度装蹄師認定講習会受講生募集
「平成30年度入学 騎手課程生」募集

生産対策関連

  • JBBAからのお知らせ
    育成馬等予防接種推進事業におけるゲタウイルス感染症
    ワクチンについて
  • 軽種馬の生産費(2015年実績)

海外流通促進

2017年北海道トレーニングセール 海外顧客購買活動
海外競馬で活躍中の日本産馬(市場取引馬)

地方競馬ニュース

2017年4月・地方競馬場の売り上げ
地方競馬所属別在籍頭数/サラ系統(2017年4月1日現在)
地方競馬開催日程 平成29年【7月~9月】

生産関連ランキング

2017年5月各種ランキング

From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター

レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)

The First Win JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2017.4.16~5.14)

カラーグラビア

JBIS for Tablet

表紙

第84回日本ダービー優勝 レイデオロ
レイデオロ紹介
BOKUJOB関西フェア2017
八戸市場ポスター

付録

馬伝染性子宮炎発生時の緊急防疫マニュアル

JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナル) etc

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