JBBA NEWS

2017年4月号(VOL.531)

最新の第268便は 兄貴の法事 烏森発牧場行き

吉川 良/よしかわ まこと

阪神でフィリーズレビューの日、去年3月15日に旅立った兄、毅(タケシ)の一年忌法要で埼玉県加須市の寺へ出かけた。加須市は地味な地域だが、2011年3月に福島の原子力発電所が爆発し、被災した双葉町の住民が集団で避難生活をしたのが加須市の学校で、少しは地名を知ってもらえた。私の両親の出身地である。その寺には、父の平作、母のトク、長兄の弘、次兄の毅、姉の節子、従兄弟の実が眠っている。鎌倉から加須まで電車に2時間座っているので、ひとりひとりの顔をよみがえらせて時間をつぶした。顔の表情はけっこう簡単に思い浮かんでくるのだが、次に声をよみがえらせようとすると、それは簡単ではなかった。「タケノベルベット」と酔っぱらった毅が突然のように、右手を突きあげて声を張りあげたのを思いだした。エリザベス女王杯で藤田伸二が乗ったタケノベルベットが勝って単勝が9,130円。横山典弘が乗ったメジロカンムリが2着で、その馬連が70,470円。どちらの馬券も持っていた毅は、何年が過ぎても、競馬の話をしていると、不意に、「タケノベルベット!」と声をあげたのだった。(略)

第73回は「ドバイ」 第5コーナー ~競馬余話~

有吉 正徳/ありよし まさのり

ドバイ国際競走が今年も3月25日、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイのメイダン競馬場で行われ、ドバイターフ(GI)に出走したヴィブロス(牝4歳、栗東・友道康夫厩舎)が見事に勝利し、1998年にシーキングザパール(USA)がフランスのモーリスドゲスト賞を制して、日本調教馬として初めて海外のGIレースでの優勝を果たして以来、海外GIで優勝した27頭目の日本調教馬となり合計の勝ち星も33勝に達した。牝馬の優勝は前記のシーキングザパール、シーザリオ(2005年米アメリカンオークス)、ジェンティルドンナ(2014年ドバイシーマクラシック)、ハナズゴール(2014年豪オールエイジドS)に次ぐ5頭目で、ヴィブロスの勝利によって、ドバイターフは日本調教馬が計4勝した最初の海外GIレースとなり、日本調教馬がもっとも得意とするレースということになったと筆者。

第85回は「余力を残しながらのクラシックへ ~上に立つ者の度量が問われる時代~」
ホソジュンのウマなりトーク

細江 純子/ほそえ じゅんこ

今年の牡馬・牝馬クラシック戦線は、有力候補が絞れる牝馬に対し、混戦模様の牡馬戦線と実に対象的。ダービー馬候補ナンバー1と感じているのは、四位騎手とコンビを組んできているスワーヴリチャードだと筆者。陣営がデビュー前から素質の高さを把握し、新馬戦から騎手とのコンビが変わらない点も、ダービーという大舞台で1番の武器となると筆者。話は変わり、滋賀県の栗東駅近くに、筆者の行きつけの食べ物屋さんがあり、そこが新店舗のスタッフを募集。研修も兼ねて新スタッフとなる3名が1店舗目で働き始めたのを観察した筆者。手持ち無沙汰な時に、1人は、オーナーとベテランスタッフが作る食事や行動を目で追い、もう1人は、店舗の中に目を配りつつ、少し暇そうな仕草をし、そして最後の1人は、顔に暇ですと書いてあるかのようなたたずまい。育ってきた環境や経験値、素質の違いからか、言わなくても物事を理解できそうな方もいれば、言えば出来そうな人、そして時間がかかりそうな人物と、人それぞれだと感じるとともに、こういう現代だからこそ、逆に上に立つ者の度量や物差しが問われる時代なのだとも感じたと筆者。

第100回は『Stallions in Japan 2017』 北海道馬産地ファイターズ

村本 浩平/むらもと こうへい

一般社団法人日本競走馬協会の制作する種牡馬DVD「Stallions in Japan」の2017年度版が、Web版で配信を開始、今年からDVD版も発売されている。思えば「馬産地ファイターズ」の第1回と第2回で取り上げた題材こそが「Stallions in Japan」の2009年度版。今月号で達成される背番号100(連載100回)の歴史が、ここから始まったと思うと、非常に感慨深いと筆者。種牡馬DVD制作事業10周年を記念して、DVD版には1950年以降の日本のリーディングサイアーの写真や動画も収録されている。個人的な楽しみ方としては、父サンデーサイレンス(USA)と息子ディープインパクトの組み合わせのように、父とその後継種牡馬達の馬体の共通点や違いをチェックすること。これは同じような動画(歩き、立ちポーズ)をすぐに何度も再生できるDVDならではのメリットであるとともに、それだけ日本で内国産の父系が広がりを見せている証明だとも言えると筆者。

第100回は『寒くない冬のナイター』 馬ミシュラン

小山内 完友/おさない ひろとも

2009年1月号から連載をスタートして今回100回目を迎えた。振り返るとこの8年間、東日本大震災や、PATでの地方競馬発売、海外競馬発売、地方競馬の施設でのJRA発売など競馬を取り巻く環境には大きな変化があったと筆者。これまで同様、今後ともお付き合い願いたいと筆者。今年の南関東競馬のナイターは船橋競馬だけが3月スタート。大井競馬の3月のナイター開幕開催の数字は、2月の昼開催を入場、売り上げともに上回る。さらに前年比でも数字を伸ばしているだけに大井競馬が3月スタートではないのは残念。乗っている人は寒くて大変だろうが、売り上げ的には冬のナイターは「寒くない」はずだと筆者。

協会会議

平成29年度通常総会
河野会長挨拶(要旨)

海外セール成績

OBS・マーチ・2歳調教馬セール

トピックス

JBBA2016年(第38期)生産育成技術者研修修了式
BOKUJOB「牧場で働こう」見学会 in 関東2017レポート
BOKUJOB「牧場で働こう」見学会 in 関西2017レポート

生産対策関連

2歳未売却馬実態調査(2015年生産馬)

海外流通促進

海外競馬で活躍中の日本産馬(市場取引馬)

地方競馬ニュース

2016年地方競馬開催の概況(1月~12月)
2017年2月・地方競馬場の売り上げ
2017年度ホッカイドウ競馬スタリオンシリーズ競走
2017年度ホッカイドウ競馬重賞競走日程

生産関連ランキング

2017年3月各種ランキング

From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター

レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)

The First Win JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2017.2.11~3.19)

表紙

ドバイターフ(GI)優勝馬 ヴィブロス
ドバイターフ(GI)優勝馬 ヴィブロス UAEダービー(GⅡ)2着 エピカリス
2017千葉サラブレッドセール 2歳トレーニングセールポスター
2017 北海道市場ポスター

グラビア

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