JBBA NEWS

2016年8月号(VOL.523)

最新の第260便は 相良の人たち 烏森発牧場行き

吉川 良/よしかわ まこと

2008(平成20)年の皐月賞とダービーと菊花賞に、いずれも武士沢友治騎乗で出走した小桧山悟厩舎のベンチャーナイン(父エイシンサンディ、母グラッドハンド、母の父コマンダーインチーフ)の馬主は、静岡県牧之原市相良で自動車のボディミラーを製造する本杉芳郎さんである。「わたしにとっては3冠馬です」北海道の牧場の放牧地で知りあった私に、とてもうれしそうな顔で本杉さんは言い、「牧之原から近い御前崎の、夕日が染める海を眺めに来ませんか」と誘ってくれた。(中略)6月11日、私は北海道の社台ファームから追分ファームへの移動中にラジオで、東京10R八王子特別を聞き、連闘のワトソンクリックが戸崎圭太騎乗で16頭立て6番人気。勝った。本杉さん、どんなだろう。家に帰って私は手紙を書いた。「ワトソンクリックのまさか。夢ではないか。こんなこと、人生に二度とない」ケイタイで本杉さんの声が弾み、「わたしは馬が勝つと、相良の仲のよい友だちに声をかけて酒をのむのが、馬主をやっているいちばんの幸福なんですよ。じつはワトソンクリックの初勝利のときも宴会をやったんです。連闘で、まさかのワトソンクリック。もう相良の人たちを集めるしかない。お時間あったら来てくださいよ」 そうつけくわえた。(略)

第65回は「新顔」 第5コーナー ~競馬余話~

有吉 正徳/ありよし まさのり

今季の新種牡馬は好スタートを切ったと筆者。JRAで2歳戦が始まった6月4日、東京競馬場の新馬戦(芝1400㍍)でマイネルバールマンが快勝し、父ジョーカプチーノに初白星をプレゼントした。6月11日には東京競馬場でストリートセンス(USA)の娘ロジセンスが新馬勝ちを収めた。翌日の東京競馬場ではルーラーシップの息子イブキが優勝。今年の2歳が初年度産駒となる新種牡馬は25頭を数える。このうち前記のジョーカプチーノ、ストリートセンス、ルーラーシップのほかにアイルハヴアナザー(USA)、リーチザクラウン、タートルボウル(IRE)、ディープブリランテ、サマーバード(USA)、キングズベスト(USA)、トビーズコーナー(USA)が中央競馬で勝ち馬を送り出している。地方競馬では、このほかにスマートファルコン、フリオーソ、トランセンド、スズカコーズウェイ、トーセンホマレボシ、ヒルノダムール、エイシンアポロン(USA)が勝利を飾っている。7月半ば過ぎまでに25頭の新種牡馬のうち17頭の産駒が勝ち上がっているのだから大したものだと筆者。

第77回は「人との繋がりこそが幸福~競馬を楽しむ仲間の心温まる光景~」
ホソジュンのウマなりトーク

細江 純子/ほそえ じゅんこ

福島開催時は、日曜日の早朝に栗東を出発し、京都で新幹線に乗り換え東京へと向かい、さらに東北新幹線で福島へ。18時前後となる帰りの新幹線は、列車内が同じ目的と趣味を持つ人々を乗せたロマンスカーのような空間。なんだか学生時代の修学旅行を思い出すような懐かしい空気を感じ、あの車中も、私の夏競馬の楽しみの1つと筆者。60歳代のオジサマ方6人が、馬のロゴが入った真っ赤なポロシャツを全員で着て、ビール片手に向かいあって談笑。何でも、皆、岐阜県出身の同級生で、今日は記念すべき中央競馬全10場制覇となった日の帰りとのこと。「馬券は外れたけど」と言いながらも、とても楽しそうなその笑顔に、幸福感とはこういうことなのではと筆者。シンプルに考えると、人間は孤独に弱い動物であるが為、人との繋がりを持った人生であること、そしてその環境下で生きがいが持てること、笑いあうことができること、これが最大の幸福であり、ストレスを抱え込まない生き方なのではないかと・・・。競馬は人の心を豊にし、人との繋がりの架け橋ともなる、ステキなものなのだと改めて感じていると筆者は言う。

第92回は『ピンチはチャンス!』 北海道馬産地ファイターズ

村本 浩平/むらもと こうへい

今年の夏も函館競馬場、そして札幌競馬場で「ビギナーズセミナー」の講師を務める筆者。新たに「ビギナーズセミナーツアー」も行っているが、とある時、20代の姉妹と、翌日の函館マラソンに参加する20代の男性1人が参加してくれた。こうしたイベントに参加されている人たちの中には、競馬に興味がある方、もしくは函館で競馬が開催されているのを事前に知っていれば、マラソンランナーの男性のように、競馬場まで足を向けてくれた方がいる可能性もある。筆者の提案は、無料入場券をイベント主催者に配布したらどうか。イベント参加の証明があれば、無料入場とし、競馬に参加してもらってはどうかというもの。

第92回は『夏競馬』 馬ミシュラン

小山内 完友/おさない ひろとも

函館や福島の出張者からのお土産が並ぶと夏競馬が始まったと実感する。長期滞在となる北海道組は気候もよく、競馬記者憧れの出張だ。われわれ地方競馬担当者には中央競馬担当のような夏競馬感は微塵もない。移動も出張もない。なにしろ年がら年中、大井競馬、川崎競馬、船橋競馬、浦和競馬をぐるぐる巡っている。ナイター競馬も今では3月末から12月半ばまで行われており、かつてのような「夏の風物詩」感もまるでなくなってしまったと筆者。唯一冒険できるとすれば、昼間の浦和競馬だろうか。日なたで40度以上になるが、飲み物以外の冷たいものはきゅうりぐらいで、あとは焼き鳥やフライなど熱いものだらけだ。それを逆手にとる手はある。死人が出ない程度にと筆者。

せり市場成績

セレクトセール サラ1歳・当歳
北海道セレクションセール サラ1歳
八戸市場 サラ1歳
九州市場 サラ1歳

海外情報

ブリーダーズカップ・チャレンジシリーズに日本のレースが新たに3競走追加
キーンランド社が韓国のソウル競馬場でレースを協賛

海外ステークスウイナーズ

エクリプスS Kitten’s Joy(’13-15 3年連続北米Ch.サイアー)初の欧GI馬
サンクルー大賞 Kalamoun系Silver Frost(仏2000ギニー馬)産駒初の(GI)勝馬
パリ大賞 デインヒル(USA)系Air Chief Marshalが2世代目で初GI馬
独ダービー Mill Reef系Lord of England 2頭目の独クラシック馬

トピックス

JBBA種牡馬 オペラハウス(GB)、キンググローリアス(USA)の偲ぶ会営まれる
2017年 第39期生産育成技術者研修生募集案内

海外流通促進

海外競馬で活躍中の日本産馬(市場取引馬)

種牡馬事業

2016年JBBAサラブレッド種牡馬種付頭数
STALLION NEWS ARCHIVE (スタリオンニュース・アーカイヴ)

地方競馬ニュース

主なトピックス Jun~Jul
2016年6月・地方競馬場の売り上げ
NARからのお知らせ 優良2歳馬導入促進事業概要

生産関連ランキング

2016年7月各種ランキング

軽種馬生産技術総合研修センター マンスリーレポート

  • マンスリーレポート79
    “アシと蹄を考える会”第10弾!パートⅡ
    ― 平成27年度第1回リム&フットケア・ワークショップ―

From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター

レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)

The First Win JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2016.6.11 ~ 7.15)

カラーグラビア

JBIS for Tablet

表紙

第57回宝塚記念(GI)優勝馬 マリアライト JBIS-Search せりライブ中継北海道市場サマーセール

JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナル) etc

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