JBBA NEWS
2016年7月号(VOL.522)
最新の第259便は おれの5月 烏森発牧場行き
吉川 良/よしかわ まこと
2016年5月31日、晴。明日は6月。「70代になったら、どうしてこんなに月日の流れが早くなるの?」と2日前の、ダービーの日の東京競馬場で会った山野浩一さんが言っていたのを思いだした。5月30日、朝、まだベッドから起きあがらずにカーテンをあけ、雑草がひろがる空地に雨が降っているのを見ていた。びっくり。昨日のダービーは快晴。超ラッキーだ。もし雨だったら、入場人員13万9,140人とならなかったかもしれないし、まるで気分のちがうダービーになったかもしれない。 (中略)長崎で二泊三日、呉服商の高木哲郎さん、税理士の田中紀男さん、薬局主の野田大輔さんと遊んだ。三人は社台共有馬主クラブ会員で、昔、思案橋の近くで「想馬灯」という酒場を共同経営していて、そこで私は飲んで騒いだ思い出がある。やがて「想馬灯」は消えたが、手紙でのつきあいは続き、三人の誰かの持ち馬がGI勝ちしたら、長崎で飲んで騒ごうと決めていた。(略)
第64回は「王道」 第5コーナー ~競馬余話~
有吉 正徳/ありよし まさのり
今年の日本ダービーには皐月賞の上位6頭がそろって出走していた。皐月賞馬ディーマジェスティ、2着のマカヒキ、3着のサトノダイヤモンド、4着に繰り上がったエアスピネル、5着に降着したリオンディーズ、6着のマウントロブソンだ。その結果、ダービーでは、どんなことが起きたか。優勝はマカヒキ、2着はサトノダイヤモンド、3着はディーマジェスティ、4着はエアスピネル、5着はリオンディーズ、そしてマウントロブソンは7着。皐月賞とダービーの両レースがそろって行われるようになった1939年以降で初めて、両レースの上位5頭がまったく同じ顔ぶれになるという結果となった。レース前、皐月賞の上位6頭がダービーに出走するということに気づいた。過去30年で同じようなケースは8度あったという。この8度のケースでダービーに優勝した馬には、ある共通点があったと筆者。皐月賞出走馬がダービー制覇を果たしている。しかも皐月賞で3着以上になるか、4着以下に敗れていても1番人気になっていれば、ダービー馬になる資格があった。マカヒキは凱旋門賞に挑むことが発表された。ダービー馬不在の菊花賞はどんな結果が待っているだろうか。
第76回は「2歳馬と2歳児~今年の夏は試練の夏~」 ホソジュンのウマなりトーク
細江 純子/ほそえ じゅんこ
2歳戦も続々と行われ、栗東ではゲートの練習やゲート試験を受ける緑色ゼッケンを多く目にするようになった。「ヒヒ~ン」と鳴きながら、数頭でコチョコチョと走る姿に愛くるしさを感じる一方で、体はフニャフニャで物見満載の若駒の舵を取る乗り手は大変だろうな…と心配にもなると筆者。2歳と言えば、筆者のご子息も2歳。一度、大声を上げて叱ったことがあったというが、翌日から気に入らないことがあると、今度はご子息が大声で叫ぶように…。傍にいる大人が、その場の感情で動いてしまえば、それが子供の人格形成に大きな影響を及ぼしてしまうと深く教えられ、猛烈に反省したと筆者。血統や牧場に関係なく、同じ担当者が担当すると、その2頭が同じ性格になっていくケースを目にしてきた。結局、馬の性格も人によって左右されるということ。2歳馬も2歳児も今が本当に大事な時。なんだかこの夏は、自分自身が試されている試練の夏に感じると筆者。
第91回は『外厩 VS 馬産地ライター』 北海道馬産地ファイターズ
村本 浩平/むらもと こうへい
インターネットの普及によって、何かと厳しくなった出版業界。特に、北海道の各牧場で秋競馬に備える「夏の休養馬」の取材は全くと言っていいほど無くなったと筆者。かつてノーザンファーム空港牧場へ休養馬の取材で訪れた際、「呉越同舟」とばかりに森林馬道から姿を見せたのが、その年の日本ダービー馬スペシャルウィークと、そのスペシャルウィークを次の年の有馬記念で、僅かハナ差だけ退けたグラスワンダー(USA)の2頭。奇跡的なツーショットにメモを取る手も止まり、姿が見えなくなるまで2頭の背中を追い続けたと筆者。近年は競馬と厩舎近くにある育成牧場との往復を図っている馬たちは、そのリズムを損ねること無く外厩を利用して、夏の休養に入る。時代には逆行しているのかもしれないが、今一度、北海道での休養が見直されていいのではとも感じると筆者。
第91回は『いろいろ波乱の東京ダービー』 馬ミシュラン
小山内 完友/おさない ひろとも
6月8日(水)大井競馬場で東京ダービー、ロジータの勝った1989年以来全てライヴで観戦してきたが、今年は、都内のスタジオでの観戦となった筆者。さて結果は、JRAから転入初戦のバルダッサーレが勝った。人気の羽田盃馬タービランスは3番手追走と万全に見えたが、先行2頭が早々に後退し、まさかの3角先頭。さらに早めにスパートしたバルダッサーレに外からまくられる最悪の展開で敗退。三連単70万5,810円の波乱で、昨年も66万9,140円、2年連続で「波乱の東京ダービー」となった。転入初戦でのダービー制覇に苦言を呈する向きもあるが、「何を今更」という感じがしないでもないと筆者は言う。1994年から一部(ハイセイコー記念や京浜盃、黒潮盃、ハンデ戦のサンタアニタトロフィー等、現在は緩和)を除き緩和されていたのだから…。要するに南関東所属馬のレベルが低くなっているということなのだと分析する筆者。
協会会議
平成28年度第3回理事会
海外情報
ロンジン世界のトップ競走馬ランキング発表、エイシンヒカリが1位に
アメリカのOBS社、施設拡張のため本年の秋のセールを休止
香港ジョッキークラブ、開催レースの中継をオーストラリアで提供開始I
海外ステークスウイナーズ
英ダービー | Sea The Stars産駒が父子制覇達成, 母 Urban Sea の種牡馬が上位独占 |
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ジョッキークラブ賞 | Gone West 系仏2歳 G1 馬 Wootton Bassett 初産駒から G1 馬 |
ディアヌ賞 | Le Havre(仏ダービー馬)が3世代で2頭目の2冠牝馬送る |
英オークス | Minding が英牝馬2冠達成, Galileo 産駒2勝目 |
ベルモントS | A.P.Indy 系Tapit2頭目のベルモントS勝馬 |
トピックス
- 平成28年度地方競馬と生産に関する協議会
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- 国税庁からの情報
- 新たな競走馬登録制度に基づく登録を受けた競走馬の減価償却の開始時期について(情報)
- JBBAからのお知らせ
- 育成馬等予防接種推進事業におけるゲタウイルス感染症の追加について
- JRAからのお知らせ
- 今年も『軽種馬生産地関連研修』がスタート
- BOKUJOBメインフェア2016 in 東京競馬場
- 日本装削蹄協会 平成29年度装蹄師認定講習会受講生募集
- 2017年(第39期)生産育成技術者研修[体験入学会]のお知らせ
- 平成29年度騎手課程生募集
海外流通促進
海外競馬で活躍中の日本産馬(市場取引馬)
種牡馬事業
STALLION NEWS ARCHIVE (スタリオンニュース・アーカイヴ)
地方競馬ニュース
主なトピックス May~Jun
2016年5月・地方競馬場の売り上げ
ダービーウイーク開催成績
地方競馬場別サイアーズランキング(1~6月)
生産関連ランキング
2016年6月各種ランキング
2016年ファーストクロップサイアーランキング初掲載
軽種馬生産技術総合研修センター マンスリーレポート
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- マンスリーレポート78
- “アシと蹄を考える会”第10弾!パートⅠ
― 平成27年度第1回リム&フットケア・ワークショップ―
From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター
レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)
The First Win JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2016.5.12 ~ 6.10)
カラーグラビア
JBIS for Tablet
表紙
第83回日本ダービー(GI)優勝馬 マカヒキ
九州1歳市場
北海道市場セレクションセール
JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナル) etc
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