JBBA NEWS

2016年5月号(VOL.520)

最新の第257便は カラジによろしく 烏森発牧場行き

吉川 良/よしかわ まこと

昭次は18歳のときに高知県四万十市から神奈川県小田原市に来て大工の親方の家に住みこみ、大工の腕をつけてから藤沢市、鎌倉市へと移り住んだ。鎌倉にいた10年ほどのあいだ、私とは酒場友だち、競馬友だちだった。50歳の昭次をふたつの死が襲った。半年のあいだに妻の幸江と、高知にいた兄を病魔に奪われたのだ。(中略)4月2日、昭次と中山競馬場へと出かけた。「高知にいてね、よく思うんだけど、おれ、ほんとに、高知競馬に感謝してる。昔、競馬場があって、それがなくなってしまったところ、いくつもあるよね。その土地で競馬が好きで、競馬が張りあいだった人って、どんな気持ちだったかなあって、おれ、高知競馬場のスタンドに座って考えることがあるんだ。だってね、もし高知競馬がなかったら、おれみたいな奴、ずうっと高知にいられたかどうかわからない」と電車で座って昭次が言うので、「それこそ、高知競馬によろしく、ってことになるよね」そう私が言うと、「あのさ、10年前、おれが高知に戻ってすぐのころ、ヨシカワさんが、カラジによろしくっていうのは凄い祈りの言葉だ、と手紙に書いてきてくれたんだ。それから、おれ、ほんとに、何かあって、さびしかったり、どうにもならん気持ちになったときなんか、カラジによろしくって言って自分を落ち着かせてた。今でもそうだよ」昭次が笑った。(略)

第62回は「3強」 第5コーナー ~競馬余話~

有吉 正徳/ありよし まさのり

今年のクラシックレース開幕戦、第76回桜花賞は「3強の争い」といわれていた。1番人気は単勝1.5倍のメジャーエンブレム。2番人気は4.9倍のシンハライト。そして5.0倍の3番人気はジュエラー。結果は3番人気のジュエラーが優勝、2番人気のシンハライトが続き、1番人気のメジャーエンブレムは4着に終わった。1週間後に行われた第76回皐月賞もまた3強対決になった。単勝2.7倍の1番人気はサトノダイヤモンド、2番人気は2.8倍のリオンディーズ、3番人気は3.7倍のマカヒキ。こちらも3強は並び立たず、8番人気のディーマジェスティが優勝し、マカヒキが2着、サトノダイヤモンドが3着。リオンディーズは4位で入線も5着降着となった。1990年以降のJRAで3番人気の単勝オッズが3.9倍以下になるような平地のGIレースは今年の皐月賞まで6レースを数えた。古い順に列挙すると1997年宝塚記念、2002年天皇賞・春、2007年秋華賞、2013年宝塚記念、2015年チャンピオンズC、そして今年の皐月賞となる。このうち人気の上位3頭がレースでも上位を独占したのは、わずかに1回だけだ。2002年の天皇賞・春は単勝2.9倍の2番人気マンハッタンカフェが優勝し、3.5倍の3番人気のジャングルポケットが2着、2.7倍の1番人気ナリタトップロードが3着という結果。3強が追われる形から、ディーマジェスティを追う形に変わったダービー。どんな結果が待っているのだろうか。

第74回は「ブランド力とは ~働く1人1人の意識~ 」 ホソジュンのウマなりトーク

細江 純子/ほそえ じゅんこ

毎週末、関西と関東を新幹線で移動する私の毎月の楽しみは、車内誌「ひととき」に掲載されるコラムの「この熱き人々」を読むこと。「気がつけば騎手の女房」の吉永みち子氏が、いろいろな分野で活躍する人物をピックアップ、その歩み・言葉・思いなどをさまざまな角度から紐解き、苦悩・挫折・改革・変化を表現していると筆者。先月は、佐藤繊維の佐藤正樹氏の歩みで、どこにもない糸作りにこだわり開発した結果、世界のバイヤーに認められ、ある日、ニナ・リッチから「オバマ大統領の就任式でミッシェル夫人が着ていたカーディガンは、あなたの糸で編んだものです」との感謝のメールが届くことに。ブランドとは、ブランドの名が主役なのではなく、そこに携わる人々がブランドであり、それがブランド力なのだと気づかされたと筆者。まさに、皐月賞優勝の二ノ宮厩舎のディーマジェスティが当てはまると・・・。嶋田オーナー、蛯名騎手、担当は島田厩務員という背景はまさにブランド力ではと筆者。

第89回は『2歳馬取材』 北海道馬産地ファイターズ

村本 浩平/むらもと こうへい

3月の上旬から、デビュー前の2歳馬たちの取材が始まっている。その際、育成牧場の方々から返ってくる言葉が、「的を射ている」どころか、まさに「そのまま文中に使える!」言葉ばかりだと筆者。最近、2歳馬の取材をしていて、特に使われるようになった表現が「軽さ」と「緩さ」だと筆者。「軽さ・緩さ」という表現はサンデーサイレンス(USA)とその系統種牡馬の産駒たちに共通する「褒め言葉」だとも言える。一方で、近年ではあまり良い意味で使われなくなった表現としては「しっかり」がある。「しっかりしすぎていて、どこか堅さも見られる」といった感じで、マイナスイメージへと繋がってしまうことも珍しく無い。先日のラニ(USA)の活躍もあるように、ダート向きのパワーホースに対しては、「しっかり」という表現は、「褒め言葉」として再び輝きを取り戻すのではないだろうかと筆者。

第89回は『記録で見る菜七子フィーバー』 馬ミシュラン

小山内 完友/おさない ひろとも

中央競馬で16年ぶり7人目となる女性騎手、藤田菜七子騎手が3月3日、中央競馬よりも先に地方競馬の川崎競馬場でデビューした。中央競馬よりも先に地方競馬でデビューするのは3人目。当日の川崎競馬場は平日にもかかわらず、パドック脇の第2入場門に300人のファンが並び、最終的には入場者7,214人、1日約10億6,000万円と、重賞当日並の売上となった。取材も67社150人以上が押し寄せ、取材エリアが大幅に制限される厳戒態勢となった。南関東は馬券に馬名と騎手名が印刷されるため、記念馬券が良く売れたようだ。中央デビューは3月5日、中山競馬2R。以降も高知、浦和と地方競馬の騎乗オファーは続き、3月24日、浦和で初勝利。中央初勝利は4月10日で、デビュー51戦目となった福島競馬9R。今後は中央所属女性騎手初の重賞勝ちと、増沢(牧原)由貴子騎手の持つ中央競馬通算34勝の更新に期待したいと筆者。

せり市場成績

九州トレーニングセール サラ2歳

海外情報

ブリーダーズカップチャレンジシリーズ、4競走増えて77レースに
香港、国際カタロンギングスタンダードのパートI国へ
ケープクロス、種牡馬引退へ
2016 北米 供用種牡馬 TOP60(種付料順)
2016 北米 初供用種牡馬 TOP30(種付料順)
2016 ヨーロッパ 供用種牡馬 TOP62(種付料順)
2016 ヨーロッパ 初供用種牡馬 TOP27(種付料順)

2016年供用予定種牡馬一覧

2016年に全国で供用が予定されている種牡馬264頭を一挙掲載!

トピックス

平成28年度通常総会を終えて (公社)日本軽種馬協会副会長・常務理事西村啓二
中央競馬と地方競馬 交流競走の実績について(2015年) JRA競走部番組企画室
JBBA 2016年(第38期)生産育成技術者研修開講
2016JRAブリーズアップセール
平成29年度入学 騎手課程生 募集

海外流通促進

海外競馬で活躍中の日本産馬(市場取引馬)

地方競馬ニュース

主なトピックス Mar ~ Apr
2016年3月・地方競馬場の売り上げ
ダービーウイーク2016実施概要

生産関連ランキング

2016年4月各種ランキング

軽種馬生産技術総合研修センター マンスリーレポート

  • マンスリーレポート76
    “装蹄師の卵たち”への講義を終えて

From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター

レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)

The First Win JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2016.3.23 ~ 4.17)

JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナル)etc

表紙

JBBA種牡馬ケープブランコ(IRE)
JBBA種牡馬ケープブランコ(IRE)紹介
JBIS for Tablet
北海道市場トレーニングセール

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