JBBA NEWS
2016年3月号(VOL.518)
最新の第255便は 野深卯助 烏森発牧場行き
吉川 良/よしかわ まこと
正月2日、年賀ハガキといっしょに届いた封筒の差出人が、岩手県紫波郡の野深卯助となっていた。ノブカウスケ?と読んで私は、ノブカは北海道浦河郡浦河町野深のノブカ、ウスケはそこにあった萩伏牧場の創業者である斉藤卯助のウスケだろうと思った。『盛岡に住む友人の家に、吉川良の競馬夢景色という本があって、作者の略歴のあとに住所が書いてあり、手紙を書こうと考えました』という書き出しの手紙の主は、1983年3月に牧場めぐりの旅をしていた青年で、私が滞在していた萩伏牧場で会い、二日間ほどのつきあいがあった人だった。(中略)『厩舎の近くで吉川さんと話をしていたとき、通りかかった老人が、ぼくに何かを言ったのです。吉川さんがぼくのことを、馬が好きで岩手から牧場を見にきたのだと老人に説明したら、老人がどう思ったのか、いきなり怒ったように喋りだし、ぼくには何を言ったのかわかりませんでした。それをあとで吉川さんが解説してくれたのです。若いのが牧場見物をして判ったようなことを言うけど、見ただけで牧場のことなんか判らない。どんな事も、身体を使って働いてみないで、頭でだけ判ったようなことを言う奴は人間のクズだと』そう言った老人は萩伏牧場を作った斎藤卯助さんで明治生まれ。 (略)
第60回は「ガビー」 第5コーナー ~競馬余話~
有吉 正徳/ありよし まさのり
2月13日に行われた第51回クイーンカップは記録ずくめのレースになったと筆者。圧勝劇を演じたのはメジャーエンブレム(父ダイワメジャー、母キャッチータイトル、母の父オペラハウス(GB))、2015年のJRA最優秀2歳牝馬だ。クイーンカップで2着のフロンテアクイーンにつけた5馬身という着差はグレード制が導入された1984年以降、同レースの最大着差となった。どの記録より驚かされたのは、東京競馬場の芝1600㍍でマークした1分32秒5という驚異的な優勝タイムだった。レース記録だったキャットコインの1分34秒0を1秒5も上回るレース新記録、これまで春の東京競馬場の芝1600㍍で1分32秒5以下のタイムで優勝した3歳馬4頭はすべて牡馬。それも5月のGIレース、NHKマイルカップ優勝馬だったからだと筆者。現場で見ていて強烈に感じたのは「テスコガビーって、こんな馬だったのかなあ」。資料映像や過去の記事でしか知らない伝説の名牝の再来ではと・・・。将来、「僕はメジャーエンブレムを生で見た」と言ってみたいと筆者。
第72回は「温故知新~競馬サークルに根付き始めた女性達~」
ホソジュンのウマなりトーク
細江 純子/ほそえ じゅんこ
この原稿が皆さんのお手元に届く頃には、今年の新人騎手がデビューして2週ほど経っている頃で、6人は無事にデビューを果たしたのか?初勝利を挙げた新人もいるのか?と様々な想像をすると筆者。今年は16年振りの女性騎手誕生とあって、各メディアで話題となり多くの局から、電話でのインタビューを受けた筆者。JRAの女性騎手はこれまで6名が誕生したが、現在は全員が騎手免許を返上している。しかし、筆者の他にも調教助手として2名、調教師夫人が1名と競馬サークル内にとどまり、それぞれ活躍していると筆者。最近は女性厩務員さんも結婚・出産後に競馬サークルに戻ってくるケースも多いと筆者。こうした自然な形で戻ってこられるような環境に変化したことが非常に大事であり、今後、競馬サークルに入ってくる女性がより働きやすい職場となっていくように思うと筆者。
第87回は『新しい競馬新聞』 北海道馬産地ファイターズ
村本 浩平/むらもと こうへい
人に言えるほどの長所も無く、これといった取り柄も無いままに、40代中盤を迎えようとしている自分だが、実は鼻がいいのだと筆者。そう言えば、目もいい。あくまで同世代との比較であるが、齢44歳を迎える現在もまだ、老眼の症状が出ていないと筆者。というのも最近、同い年の友人が、競馬新聞を顔から離しながら、しかも、しかめっ面で睨みつけているのを見て気付いたと筆者。競馬場での初心者向けの競馬教室には、初めて競馬をする方、もしくは久しぶりに競馬場に来たというご高齢の方も珍しく無く、競馬新聞の見方の講義を始めると、しかめっ面をする方が多い。日本競馬が世界に誇れる文化の一つに競馬新聞(含む馬柱)があると筆者は考えている。小さな文字を見るのが難しくなったご高齢の方々にレースを限定した上で、大きな文字の競馬新聞を作るというアイデアを思い付いたと筆者。
第87回は『タテ21mm×ヨコ11mmの世界』 馬ミシュラン
小山内 完友/おさない ひろとも
現行の電算システムが稼動したのが平成4年。まもなく新システムが稼動の運びとなる。それに合わせて、馬柱など紙面の中も新たに作り直すため、目下ヘロヘロになりながら作業している筆者。現行システムが稼動して以降、競馬のシステム自体も大きく変わった。地方競馬だけでも、中央・地方交流がスタートし、ダートグレード競走と条件交流が行われ、また場間場外発売も当たり前のように掲載。馬の移籍や再転入、外厩調整馬や海外遠征、海外からの遠征馬も来るようになった。JBCなど他場のレースが南関東版1面のメインレースとして扱われることも増えた。以前は各開催競馬場のみだった調教時計や談話は、トラックマンの取材体制を整備して全馬掲載となった。それに伴い、紙面の要求量も増え、時には8ページになることもあると筆者。最近のトレンドは段割を少なくして、文字を大きくする方向なので、横に若干拡張し、111行18,640文字で妥協したと筆者。馬柱全体もモデルチェンジした新紙面が、3月末にはお手元に届くはずだと筆者。
協会会議
平成28年度第1回理事会
海外情報
香港の国際レース数、大幅増加へ
大手牧場種牡馬マネージャー、過去と現在の種牡馬マーケットを語る
2015 アルゼンチン(亜)サイアーズランキング&主な活躍馬
2015 チリ(智)サイアーズランキング&主な活躍馬
2015 シンガポール サイアーズランキング&主な活躍馬
2015 韓国 サイアーズランキング&主な活躍馬
トピックス
JBBAからのお知らせ 平成28年度通常総会の開催と委任状、議決権行使書面について
2016年JBBA種牡馬展示会開催
2015生産関連統計
2016 海外主要競走日程
2015JPNサラブレッド・ランキング
海外流通促進
海外競馬で活躍中の日本産馬(市場取引馬)
種牡馬事業
STALLION NEWS ARCHIVE(スタリオンニュース・アーカイヴ)
地方競馬ニュース
NARからのお知らせ 競技外検査の導入について
主なトピックス Jan~Feb
2016年1月・地方競馬場の売り上げ
地方競馬開催日程 平成28年【4月~6月】
地方競馬 世代別牝馬重賞シリーズ GRANDAME-JAPAN 2016
第17回JBCは大井競馬場で開催
生産関連ランキング
2016年2月各種確定ランキング
軽種馬生産技術総合研修センター マンスリーレポート
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- マンスリーレポート74
- “馬の発育の調査からⅡ ― 1歳馬市場にむけて―”
刊行物紹介
種牡馬DVD『STALLION IN JAPAN 2016』 (一社)日本競走馬協会発刊
『2015年軽種馬統計』(公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナル/(公社)日本軽種馬協会 発行
From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター
レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)
The First Win JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2016.1.12~2.18)
表紙
JBBA種牡馬アルデバランⅡ(USA) 産駒ダンスディレクター
第21回シルクロードS(GⅢ)優勝馬 ダンスディレクター
2015 軽種馬統計
2016 九州市場ポスター
JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナル)etc
※ JBBA NEWSのほかに、全国馬名簿、軽種馬統計などの定期刊行物のご注文もできます。