JBBA NEWS

2015年10月号(VOL.513)

最新の第250便は 4番!4番! 烏森発牧場行き

吉川 良/よしかわ まこと

JR京浜東北線で上野駅から南浦和行きに乗ったときのこと、ほとんど立っている人がいない電車に日暮里駅で、5歳ぐらいに見える男の子をつれた、たぶん父親だろう男が乗ってきた。親子は私の斜め前に座った。男の子が前方の人に楽しげな顔で、「はなくそ」とゆっくりした声で言った。父が子を見て、それを言っちゃいけないだろうと顔で叱った。しばらくは前方の人の反応を待っていたような男の子は、無視されたので、ほかの人に、「はなくそ」とまた声をかけた。(中略)電車で、男の子が、「はなくそ」だなんてウケ狙いをして、それが高井氏の「よんばん」を思いだすことになったなあと、そんなふうに考えながら私は、もし自分が男の子のウケ狙いのように、他人に馬名でも声かけられたら面白いだろう。そう思うと、ジンセイハオマツリ、という馬名が浮かんだ。電車でいきなり、誰かに、「ジンセイハオマツリ」とだけ声をかけたら、その誰かは、どんな反応をするかな、と私は想像したのである。ジンセイハオマツリという馬も、高井氏との思い出に関係していた。高井氏の言動に異常が生じる夏の前、2013年の冬、ウインズ横浜で高井氏が、小倉の3歳未勝利戦にジンセイハオマツリだというのが走るので、名前がおもしろくて単勝を買ったよと馬券を見せ、そのレースをいっしょにテレビで見ていると、菱田騎手のジンセイハオマツリが勝ったのだった。(略)

第55回は「ダービー馬」 第5コーナー ~競馬余話~

有吉 正徳/ありよし まさのり

2013年の日本ダービー優勝馬キズナが引退することになった。父ディープインパクト、母キャットクイル(CAN)。姉に桜花賞馬ファレノプシスを持つ良血馬。種牡馬としての期待も大きく、現役引退という選択は正しいものだと思う。筆者がキズナの強さをもっとも感じたのは、凱旋門賞の前哨戦として選んだニエル賞での走りだったと言う。出走馬は10頭で、キズナの最大のライバルは地元フランスのフリントシャー、他にもアイルランドから遠征のルーラーオブザワールドもいたが、見事に優勝を飾った。3週間後の本番・凱旋門賞。キズナと武豊騎手は勝ちにいった。直線の入り口ではオルフェーヴルと体を並べるところまでいった。トレヴ、オルフェーヴル、アンテロに先着を許して4着でのゴールとなったが、再びルーラーオブザワールドやフリントシャーに先着した。日本最高の栄誉に満足することなく、「世界最高」を目指すダービー馬の挑戦をこれからも期待し、応援したいと思うと筆者。

第67回は「藤田騎手の引退に思うこと~技術者の才能・経験を生かした現場に~」
ホソジュンのウマなりトーク

細江 純子/ほそえ じゅんこ

年々、時間の流れを早く感じ、物事をジックリと考えたり、立ち止まって何かと向き合うことが少なくなっている気がすると筆者。この夏の藤田伸二騎手(43歳)の引退に際して、技術者の才能・経験を生かした現場にならなければと強く感じたと筆者。藤田騎手に関しては、以前は毎朝の調教を大事にし、馬上での厩舎スタッフとの会話や交流を最も大切にしていた騎手という記憶があると筆者。牧場から帰厩しての10日競馬が主流となりつつある現状には、馬の息遣いと相談しながら競馬へともっていく過程が失われる。それは馬も育てられなければ、人も育っていかないという面もあると筆者は指摘する。

第82回は「ツアーツアーツアー」 北海道馬産地ファイターズ

村本 浩平/むらもと こうへい

9月を迎えてから、クラブ法人のツアーが毎週のように行われている。それは募集馬のラインナップが出揃ったということもあるのだろうが、提供馬を送り出す牧場側としても、出産、種付けシーズンで忙しい春、せりや競馬でバタバタする夏を越えて、ようやく時間の取れる秋になったことも関係しているのだろう。牧場の皆さんは実にツアー慣れしている。牧場スタッフたちは実にキビキビと動き回り、参加者との語らいだけでなく、募集馬のセールストークまでをそつなくこなしている。今年で7回目となった「北海道馬産地見学ガイドツアー」でも、同行する日本軽種馬協会やふるさと案内所のスタッフたちは、実に上手に添乗員の仕事ができているなあと感心すると筆者。

第82回は『東京オリンピック記念』 馬ミシュラン

小山内 完友/おさない ひろとも

滝川クリステルさんの「おもてなし」プレゼンテーションなどが話題となった2020年夏季オリンピックだが、2013年に決定した以後、新国立競技場の整備計画見直しや、オリンピックエンブレムの盗用疑惑など、たった2年でまさかこれほど迷走するとは予想だにしなかったと筆者。さらに振り返れば2016年東京オリンピックの招致活動では、大井競馬場を近代五種競技の乗馬、ランニング、射撃の競技会場とするプランがあった。オリンピックと大井競馬場といえば東京記念。1964年の東京オリンピックを記念して創設された重賞で、1977年の第14回まで「東京オリンピック記念」として行われていた。また、第1回から一貫して2400mの長距離重賞として行われている。最近10年でもルースリンドの連覇(08、09年)をはじめとして、ボンネビルレコードや、マズルブラスト、セレンなどが勝った翌年に2着(またはその逆)など2回以上の連対をしているケースが多い。特有の超スローペースから一気にギヤをアップできないとなかなか勝てないので、適性がモノを言うレースなのだと筆者。今年の東京記念もプレティオラスが優勝、このレース2年ぶりの勝利を決め、2着も2年連続連対となるユーロビートで、過去の傾向通りリピーター同士の結果となった。

協会会議

平成27年度第3回理事会

海外情報

北アメリカの15年生産頭数、前年から微増の見込み
香港ジョッキークラブ、中国馬業協会とパートナーシップ関係を締結
2015 ヨーロッパ 30ヵ国・地域計 総合サイアーズランキング(獲得賞金順)

海外ステークスウイナーズ

トラヴァーズS 米年度代表馬 Curlin が今季3頭目の G1 馬送る
ウッドワードS Unbridled's Song 産駒(4歳牡牝) が2週連続サラトガで GI制覇
モルニー賞 Invincible Spirit 牡駒が英仏で6f-1200m Gレース3連勝
キングズビショップS KYダービー馬 Super Saverが初年度産駒から3頭目の G1 馬

海外セール成績

アルカナ・オーガスト1歳セール

トピックス

2015年軽種馬後継者研修募集案内・2016年第38期生産育成技術者研修生募集案内
第28回日本ウマ科学会学術集会のお知らせ

海外流通促進

シンガポールクランジ競馬場で日本産馬のプロモーション
海外競馬で活躍中の日本産馬(市場取引馬)

地方競馬ニュース

主なトピックス AUG~SEP
2015年8月・地方競馬場の売り上げ

生産関連ランキング

2015年9月の各種ランキング

軽種馬生産技術総合研修センター マンスリーレポート

  • マンスリーレポート69
    “馬の発育の調査からⅡ ― 標準成長曲線の作成(日増量)―

From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター

レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)

The First Win JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2015.8.21~9.15)

表紙

JBBA新種牡馬エスケンデレヤ Eskendereya(USA)
エスケンデレヤ(USA)競走成績・種牡馬成績・血統紹介
JBC ポスター

カラーグラビア

JBBA種牡馬スクワートルスクワート(USA)産駒 ひまわり賞(OP)キリシマオジョウ BOKUJOBフェア

JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナル)etc

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