JBBA NEWS

2015年5月号(VOL.508)

最新の第245便は バンドホテル 烏森発牧場行き

吉川 良/よしかわ まこと

私は40歳すぎから60歳まで、地元の草野球チーム「ウーンズ」の一員だった。後半の10年は出場機会がめったにない、試合後に行く酒場でのキャプテンだったが。チームメートに私より5歳若い赤門さんがいた。赤門さんはニックネームで、東京大学出身(文京区本郷にある東大の門は赤い)だからだ。私立高校の国語教師で生真面目だったが、周囲の誰もが不思議がるほどの恐妻家で、「ウーンズ」の一員でいることにも、奥さんに気をつかわねばならないようだった。どうしたことか赤門さんが私に、競馬場へ連れて行ってほしいと言いだし、むろん奥さんには嘘をついて行ったのだが、なんと赤門さんは競馬が好きになってしまった。(中略)ボールペンの字で、きちんと並んではいなくて、ひらめ、アミ、82、バンド、タエ、ウイリ、といった字が散らばって書いてあるメモだ。「わかるよ。すぐにわかる。82とバンドとひらめですぐわかった」笑って私は仕事部屋へ行き、昔の騎手名鑑で平目孝志騎手のページをひらき、1996年度の重賞年鑑を持って戻った。「それはね、1996年3月9日のことなんだ。おれと赤門さんは中山競馬場にいた」と私は3月の重賞レースが記録されているページを見ながら言った。「マーチSで、1着が14頭立て14番人気のアミサイクロン。平目騎手が乗っていた。2着が8番人気の、加藤騎手のプレミアムプリンス」レースが終わった直後、赤門さんはしゃがみこんで息苦しそうで、心配してのぞきこんだおれに、アタったと、やっとの声で言うの。(略)

第50回は「いろいろ」 第5コーナー ~競馬余話~

有吉 正徳/ありよし まさのり

4月5日に中山競馬場であった伏竜Sは「カラフル」なレースになった。なぜカラフルなのか。出走馬14頭で、栗毛(代表産駒オルフェーヴル)、栃栗毛(サクラローレル)、鹿毛(ジェンティルドンナ)、黒鹿毛(ブエナビスタ)、青鹿毛(フェノーメノ)、青毛(ドリームバレンチノ)、芦毛(ゴールドシップ)、白毛(ユキチャン)とサラブレッドの毛色8種類がすべてそろったのである。筆者の調べでは、4月22日現在で中央競馬に所属する7,278頭の毛色は、最も多いのが鹿毛で、41.8%の3,045頭。以下1,726頭(23.7%)の栗毛、1,420頭(19.5%)の黒鹿毛、535頭(7.4%)の青鹿毛、428頭(5.9%)の芦毛と続き、91頭(1.3%)の青毛、30頭(0.4%)の栃栗毛となるとぐっと数が減る。そして白毛はマーブルケーキ、ユキンコ、ブチコとたったの3頭しかいない。伏竜Sで6着になったブチコは関東オークス(ダート2100㍍)を目標にするという。姉ユキチャンに続く関東オークスの姉妹制覇も十分に可能性がある。そして、その先に白毛馬初のGI優勝をと筆者。

第62回は「異国文化の中での適応力~日本人も身に付けたい~ 」
ホソジュンのウマなりトーク

細江 純子/ほそえ じゅんこ

ひょんなことから、見ず知らずの27歳ペルー人女性を2ヵ月も預かることになってしまった筆者。ペルーから英語を学ぶため、オーストラリアに留学していた時、親しくなった日本人の学生から、「日本は良いところだから、おいでよ、おいでよ」と皆に声をかけられ、卒業し母国に帰るまでの3ヵ月間を日本で過ごそうとやって来たのだ。しかし、紆余曲折、さまざまな事情と経緯でついに筆者の実家と筆者宅でも預かることになったという。行くあてもない、お金もない状況で日本に3ヵ月も滞在できる彼女の勇気と、見ず知らずの家で暮らせる適応力は見事なものと筆者。今年からミルコ騎手、ルメール騎手がJRA騎手となり、筆者の心配をよそに、重賞、早くもGIにも優勝。日本語もグングン上達を見せる凄まじい適応力。文化の違いということで片付けることなく、しっかりと言葉で確認しあうことの重要性や、適応できる生き方を私達日本人も体得することが大事なのだと感じたと筆者。

第77回は「耳立て王」 北海道馬産地ファイターズ

村本 浩平/むらもと こうへい

「耳立て王に俺はなる!」2歳馬取材と撮影に立ち会う中で、筆者はそう決意したという。ここ数年、2歳馬の取材が多く、牧場スタッフの皆さんやカメラマンの皆さんと協力して、立ち位置や首の角度や高さなど質の高い撮影を行うことが出来るようになったと筆者。筆者ももちろん、馬の耳の形を整える「耳立て」の作業を担当、この「耳立て」において、何か掴んだような気がしているという。少し大きめなサイズのICレコーダーや馬の鳴き声を流すおもちゃを利用しているとのこと。詳細については次号に。(次号につづく)

第77回は『更新はお早めに』 馬ミシュラン

小山内 完友/おさない ひろとも

競馬新聞本体はほぼ全面的にコンピューターで製作されている。取材した談話、時計を入力するところから、印刷用の刷板を出力するところまで。だから何かトラブルが起こるとひじょうに危険である。つい先日もセキュリティーのアップデートがあり、終了後に再起動したら、業務用ソフトウェアが起動しなくなった。メッセージを見ると、業務で使用するソフトウェアが「危険なソフトウェア」と認識されたのが原因だったと筆者。Windows XPを未だに使用している企業は、中小を中心に多いと思われ、実は弊社もそのひとつだと筆者。競馬新聞製作ソフトウェアは自社開発にならざるを得ない。予算の都合ならともかく、自社ソフトウェアの都合で更新出来ない会社は、恐らく多いのではないかと思う。とりあえず暮れまでは安全運用を心がけたいと筆者。

せり市場成績

九州トレーニングセール サラ2歳

海外情報

オーストラリアで新しい全国規模の競馬団体が発足 アメリカのスペンドスリフト・ファームがオーストラリアのヤランビー・スタッドを購入
種牡馬スマートストライク、死亡
2015 北米 供用種牡馬 TOP58(種付料順)
2015 北米 初供用種牡馬 TOP29(種付料順)
2015 ヨーロッパ 供用種牡馬 TOP57(種付料順)
2015 ヨーロッパ 初供用種牡馬 TOP27(種付料順)

2015年供用予定種牡馬一覧

2015年に全国で供用が予定されている種牡馬253頭を一挙掲載!

トピックス

平成27年度通常総会を終えて(公社)日本軽種馬協会副会長・常務理事 西村啓二
JBBA2015年(第37期)生産育成技術者研修開講
中央競馬と地方競馬 交流競走の実績について(2014年)JRA番組企画室
2015JRAブリーズアップセール
競馬法の一部を改正する法律案 衆議院本会議で可決

生産対策関連

平成27年度 所管事業の概要紹介 JBBA生産対策部

種牡馬事業

STALLION NEWS ARCHIVE(スタリオンニュース・アーカイヴ)

海外流通促進

シンガポールでせり市場への来場を勧誘
海外競馬で活躍中の日本産馬(市場取引馬)

地方競馬ニュース

ダービーウイーク2015実施概要
主なトピックス Mar~Apr
2015年3月・地方競馬場の売り上げ

生産関連ランキング

2015年4月各種ランキング

軽種馬生産技術総合研修センター マンスリーレポート

  • マンスリーレポート64
    〝生産地での肢蹄管理研修に臨んで"

From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター

レポート(日高案内所・胆振連絡センター・十勝連絡センター・東北連絡センター・千葉連絡センター・南九州連絡センター)

The First Win JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2015.3.16~4.15)

表紙

春雷ステークス(L) サカジロロイヤル(父バゴ(FR))
JBIS for Tablet

JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナル)etc

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